音と映像で感動を届ける社会的意義をいまほど強く感じたことはない
ソニーのPurpose(存在意義)は、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす」と定義されている。
吉田会長兼社長 CEOは、「ソニーの役割は、感動を作り、届け続けることである」としながら、「音と映像の感動コンテンツを届け続ける社会的意義をいまほど強く感じたことはない」と続ける。
新型コロナウイルスの影響で外出自粛が長期化し、家のなかでコンテンツに触れて、感動体験をすることが、多くの人々にとって生活を楽しむことにつながっている。また、休業要請などにより、経済活動が停滞。コンテンツを制作できなかったり、音楽活動を行うことが制限されたりといった環境のなかでも、クリエイターたちは知恵を使いながら活動を行い、ソニーはそれを支援してきた。
具体的には、新型コロナウイルス・ソニーグローバル支援基金を設立し、医療、教育、クリエイティブコミュニティに対する支援を実施。ゲームタイトルを無料配信したり、360 Reality Audioを活用して、Music.comが主催するアーティスト支援活動に参画したりといった活動のほか、マイリー・サイラスやディプロ、H.E.R.によるインスタグラムライブショーを支援するといったことも行ってきた。
吉田会長兼社長 CEOは、「コンテンツ事業およびDTS事業では、クリエイターとともに感動コンテンツを作り、それをユーザーに届けることに力を注いできた。また、ブランデッドハードウェア事業は、クリエイターが感動コンテンツを作ることを支援し、ユーザーがそれを楽しむのに欠かせない機器を提供している。そして、CMOSイメージセンサーは、世界中の人が感動を共有するために利用しているスマホにおけるキーデバイスとなっている」と語り、「新型コロナウイルス感染症の拡大が、映像エンタテメイントに及ぼす影響は大きなものとなっている。クリエイティブコミュニティや劇場などのサプライチェーンパートナーと連携し、人に寄り添いながら、映像コンテンツの消費動向がどう変わるのかを見極めて対応していくことが必要だ」とする。

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