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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第665回

猫認識もある「Galaxy S20+ 5G」で子猫の躍動感ある写真を撮る

2020年06月09日 10時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家 編集●ASCII

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この赤い首輪(?)が気になってしょうがないチャトラの子猫。いやもう、ふわふわな感じがたまらん。身軽で何にでも興味をもつ年頃なので、あらぬ姿を狙うのが吉。2020年6月 SAMSUNG Galaxy S20+ 5G

最新スマホのカメラ性能を
子猫でチェック!

 まだ遠くへ遊びに行くには気が早いよねってことで、久しぶりに近所の「保護猫シェルター queue」(クー)にお邪魔したのである。最近、子猫がいっぱい保護されていると聞いて。

 手にはスマホ。やっぱこういう保護猫シェルター……イメージとしては、保護された猫たちの保育園っぽい場所で気軽に猫と遊びながら撮るにはスマホの機動力は侮りがたい。今回持って行ったのは、サムスン電子の「Galaxy S20+ 5G」。トリプルカメラ+ToFセンサー(距離を測る専用のセンサー)の2020年モデルだ。

3つ並んだカメラ+LED+ToFセンサー。なんか目玉がいっぱいって感じ

 デジタル一眼ってどれを買ってもある程度以上の性能は担保されるけど、スマホカメラって製品やそのランクでかなり違う。その点、Galaxyのハイエンドモデルはトップクラス。画質の安定度やレスポンスがいいので安心して使える端末のひとつだ。

 さらにクオリティーを求めるなら、3つあるカメラのうち一番高性能なものを優先すること。どのスマホも「広角カメラ」「標準カメラ」と呼んでるメインのカメラが一番良い部品を使っていて一番高性能なのだ。猫の毛のふわっとした感じが出るか出ないかは大事だからね。イマドキのAI登載スマホなのでもちろん猫認識付。画面右下に猫アイコンが出てるのがわかるかと思う。

カメラにして猫に向けると、右下に猫の顔アイコンが現れた。猫と認識したのだ(デザインはちょっと微妙な気がするけど)。にしても前面が全部画面ってのは見やすくてよいですな)

 今回の主役は子猫。最近保護されたばかりでまだワクチン接種も済んでないのでケージに入れられたままの子猫が計7匹も。真っ昼間にお邪魔したので昼寝していたのだけど、そのうち「るか・きょう・せん」のチャトラ三兄弟がやたら元気だったのだ。

 こんなである。子犬がじゃれあってるのと違いがわからねー、とAIに言われた気がする。アイコンが犬になってるし……。

Galaxyよ、それ、犬じゃない

 ちなみにどれが「るか」でどれが「せん」で、と聞かれてもわかりません。違いがまったくわからん。店長さんに聞いたら首輪が違います、とのこと。動き回って大変なのだが、動きが止まった瞬間を狙って撮影したのがこちら。

兄弟は同じケージに入れられてるのでもうにぎやかで大変。始終こんなである。後ろにいるのはそそくさと非難した「るか」(るかだけは首輪の色でわかる) 2020年6月 SAMSUNG Galaxy S20+ 5G

 いやあ、子猫って子猫だというだけでヤバい存在ですな。寝てるときは平和にヤバい。

遊び疲れて休憩してるの図。子猫ならではの毛のふわふわ感がちゃんとふわふわに写ってる。2020年6月 SAMSUNG Galaxy S20+ 5G

 めちゃ平和。でも動き出すと違う意味でヤバい。一瞬たりともじっとしてないうえに、細かい動きが多いからカメラ的には大変なのだ。3匹もいると噛みついたり取っ組み合ったり離れたり飛んだり跳ねたり転がったりひっくり返ったり、時には飲み水の中に脚をツッコンでびっくりしたり隣のケージの猫にちょっかいだしたりと大騒ぎなのである。

 あまりに大騒ぎなので「これ、写真撮ってる場合じゃなくない? 動画で撮るべきじゃない?」と悩んだりするのである。動画派の人はさっと動画で撮っちゃうのだろうけど、わたしは静止画に慣れてるのでこういうときに困るのだ。

 そういえば、そんなときのためにGalaxy S20+ 5Gには「シングルテイク」機能があるのだった。簡単にいえば「撮ったあとはAIさんよろしく」機能。いわば、撮影者の大事な仕事放棄。具体的にはボタンを押したら一定時間自動的にカメラが撮り続けてくれるのである。で、終わったら撮った中から自動的に「ここぞ」というシーンを写真にしたり、動きが多かったら動画として残したりしてくれるのだ。AIが良きに計らってくれるのである。ちゃんとブレてない瞬間を選んでくれるし。

 冒頭写真はそれで撮ったもの。ケージにぶら下がってる何やらが気になるのかしきりに手を出そうとしてて、ためしに「シングルテイク」で撮ってみたらこんないいシーンをピックアップしてくれたのだ。シングルテイクモードで撮ると静止画動画とりまぜていくつか見繕ってくれる。このときは同時にBGM付の動画クリップも作ってくれたのである。


一瞬の遊びをループにして6秒の瞬間芸動画に。これはこれで楽しい。
2020年6月 SAMSUNG Galaxy S20+ 5G

 面白いのでもうひとつ。別のケージで寝てた2匹のキジトラが目を覚まして交互に伸びをする瞬間だ。静止画と動画でどうぞ。ちなみに、静止画は1200万画素のフルサイズでちゃんと記録。動画の方は1440×1080ドットになる。

伸びをした瞬間。ちょっと画像処理がかかってくっきりとドラマチックになってる(AIが自動的に処理してくれた)2020年6月 SAMSUNG Galaxy S20+ 5G


9秒の動画バージョン。順番に伸びをするところがポイント。
2020年6月 SAMSUNG Galaxy S20+ 5G

 この連載的には「全部AI任せにしてどうする。自分でちゃんと撮れ」という感じであるけれども、猫と遊ぶのが「主」で、撮影は「従」って気分の時はシングルテイクモードって楽しいのだ。

 せっかくなのでちゃんと自分で撮ったものも。ケージの1Fで遊んでる2匹に飛びかかろうとしている図だ。ケージに入ってる猫を撮るときは、手前の枠にピントが合いがちなので注意するべし。

飛びかからんとする真剣な表情が良かったのでスマホを低い位置に構えてローアングルで狙ってみた。子猫の真剣な目がたまらん。2020年6月 SAMSUNG Galaxy S20+ 5G

 最後は「ライブフォーカス」(iPhoneでいうポートレートモード。背景ぼかし)機能で背景をぼかした猫も。カウンターの上にちょこんと我が物顔で座ってたので、これは背景ぼかしにちょうどいいと思ったのだ。ただぼかしても面白くないので「回転ボケ」にしてみた。

 これが思ったよりいい。髭も完璧とは言えないもののかなりちゃんと残ってるし。背景の保護猫シェルターのバックヤードっぽいとこがいい感じにボケて目立たなくなってる。

最後は大人の猫。いい顔でちょこんと座ってた。なんか、子猫が入れ替わり立ち替わりやってきてベテラン組は大変である。2020年6月 SAMSUNG Galaxy S20+ 5G

 こうして撮ってみると、Galaxy S20+ 5Gの安定感はなかなかなもの。望遠カメラのクオリティーにちょっと不満はあるけど、遊び回る子猫を近距離でピシッと捉えてくれて、しかも写りもいい。猫のようなもふもふした感じをきちんと撮るのは難しいのだ。

 とりあえず、子猫はヤバいってのとGalaxy S20+ 5Gは猫と遊びながら撮るのにいい、って話である。

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筆者紹介─荻窪圭

 
著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/

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