ビデオ会議サービスは地味に重い。それなりのデスクトップPC環境ではまったく気にならなかったが、編集部から「ノートPCだとけっこうキツい」という話を聴き、いまだにノートPCのケースは確認していなかった。よって本稿ではいくつかのビデオ会議サービスをピックアップして負荷傾向を見ていこう。
注意点としては、環境依存率が高いことだ。ネットワークの回線状況によって映像と音声ビットレートやフレームレートを動的に変更するサービスがほとんどで、固定させることが難しい。これはほとんどのサービスが画質・音質を落としてでも接続を維持しようとするためだ。
またアプリケーションの使用状況で負荷が変動するため、定量化がひどく難しく、組み合わせも多すぎる。よって本稿はよくある状況ベースでの負荷傾向を見ているだけであり、定量化による検討を破棄し、テスト環境を以下に提示し、そのうえでのデータを元にする。つまりポエムだ。
使用したノートPC | ||||||
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型番 | DELL XPS 13(7390) | |||||
CPU | Core i7-10710U | |||||
グラフィックス | インテル UHD グラフィックス | |||||
メモリー | 16GB | |||||
ストレージ | 512GB SSD | |||||
ディスプレー | 13.3型4KウルトラHD(3840×2160ドット) | |||||
通信規格 | Wi-Fi 6(Killer AX1650)+Bluetooth 5.0 | |||||
内蔵カメラ | 約92万画素ウェブカメラ | |||||
OS | Windows 10 Home(64bit) | |||||
通信環境 | @T COMヒカリマンションタイプ IPv6接続 |
取材用のXPS 13(7390)をテスト環境に採用。Core i7-10710U搭載機だが、Core i7-1065G7よりもグラフィック性能が劣るため、確認の都合の良さもある。またCore i5搭載のほどよいスペックのPCを入手できなかったのもあるのだが、後述するようにXPS 13でも快適とはいえず、結果的にほどよい選択になった。
結論としては第10世代Core i5搭載ノートPCでもシーン次第では厳しく、3世代ほど前のノートPCでは最小限のことしか実行できない。シングルタスクとはいかないのがテレワークでのビデオ会議なので、余裕のある性能が望ましい。
また画面共有やホワイトボードはキャプチャーサイズとフレームレートで負荷が大きくなりやすい。画面共有での解説が多いのであれば、デスクトップPCやデスクトップ向けCPU搭載した15.6型ノートPC+サブディスプレーがベターだ。
サービスはZoomを中心にGoogleハングアウト、Skype、Discord、BIZMEEでもテストした。Google Meetについてはまだ無料版が浸透していないが、負荷傾向的にはGoogleハングアウトと似ているので参考になるだろう。
またTeamsについてもSkypeでのそれと近しい負荷になる。なおMeet Nowについては、筆者宅環境だと頻繁にカットラインが起きてしまい、まともにチェックできていない。