驚異的なバッテリーの持ち
急速充電にも対応
そしてもう1つ、大きな違いとなるのがバッテリーだ。moto g8のバッテリー容量は4000mAhと十分大容量なのだが、moto g8 powerはさらに1000mAh多い5000mAhと、ちょっとしたモバイルバッテリー並みの容量のバッテリーを搭載し、2日以上充電が持つことをうたっているのだ。
その実力はいかほどのものか、試しにYouTubeの動画を連続再生して検証してみた(Wi-Fiの通信で画質は360p)。フル充電の状態からバッテリーがなくなるまで連続で再生し続けたところ、約19時間連続で動画の再生が可能だった。
では、moto g8と比べどれくらいの違いがあるのだろうか。分散コンピューティングの「BOINC」を使って新型コロナウイルスの研究をしている「Rosetta@home」の計算に参加し、研究に貢献しながらテストしてみることにした。
このアプリではかなり負荷の高い計算処理をするのでバッテリー消費も大きく、元々充電しながらの利用が想定されている。そこでバッテリー駆動で計算ができるよう設定を変更して計算を開始したのだが、約15時間が経過した時点でmoto g8のバッテリー残量が10%となったのに対し、moto g8 powerの残量は27%と、まだ30%近く容量が残っていたことから、大きな優位性があることが理解できるだろう。
もちろん、日常の利用シーンでここまでスマートフォンに高い負荷がかかることは少ない。それだけにmoto g8 powerを利用する上で、バッテリーの持ちを心配することはほとんどないといえそうだ。
ただ大容量バッテリーのスマートフォンを利用する上では、いかにその容量をスピーディーに充電できるかも重要になってくる。この点もmoto g8 powerは抜かりなく、急速充電に対応した「18W Turbopowerチャージャー」が標準で付属しているのだ。
実際にこれを使って、バッテリーが切れたmoto g8 powerを充電してみたのだが、約2時20分でフル充電することができた。加えて30分で約30%、単純計算で1700mAhくらいの充電ができることから、時間がない時も安心だろう。
【まとめ】カメラを中心に長時間楽しめるスマートフォン
moto g8シリーズ3機種はいずれも、チップセットに「Snapdragon 665」を搭載し、メモリーは4GB、ストレージは64GB、そしてデュアルSIMでDSDV対応と、大まかなスペックは共通している。それだけに、3機種のうちどのモデルを選ぶかはやや悩ましいところでもある。
そうした中でmoto g8 powerを選ぶべきポイントとなるのは、やはりマクロカメラや望遠カメラを搭載し、幅広い撮影シーンに対応できるカメラと、5000mAhの大容量バッテリーということになるだろう。moto g8同様5GHzのWi-Fiに対応していないのが惜しいところではあるが、スマートフォンを長時間、楽しく利用したい人が選ぶと満足度が高いモデルといえるだろう。
moto g8 | moto g8 power |
moto g8 plus(参考) |
|
---|---|---|---|
ディスプレー | 6.4型液晶 (19.5:9) |
6.4型液晶 (19:9) |
6.3型液晶 (19:9) |
画面解像度 | 720×1520 | 1080×2300 | 1080×2280 |
サイズ | 約75.8×161.3 ×9mm |
約75.9×156 ×9.6mm |
約75.8×158.4 ×8.27mm |
重量 | 約188.3g | 約197g | 約188g |
CPU | Snapdragon 665 2GHz+1.8GHz(オクタコア) | ||
内蔵メモリー | 4GB | ||
内蔵ストレージ | 64GB | ||
外部ストレージ | microSDXC(最大512GB) | ||
OS | Android 10 | Android 9 | |
対応バンド | LTE:1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/40/41 W-CDMA:1/2/4/5/6/8/19 4バンドGSM |
||
DSDS | ○(DSDV) | ||
VoLTE | ○(ドコモ、au、SB、楽天 楽天はg8 plusは5月対応予定) | ||
無線LAN | IEEE802.11n(2.4GHz対応) | IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
|
カメラ | アウト:16メガ (標準、F1.7) +8メガ (広角) +2メガ (マクロ) /イン:8メガ (F2.0) |
アウト:16メガ (標準、F1.7) +8メガ (広角) +2メガ (マクロ) +8メガ (光学2倍) /イン:16メガ (F2.0) |
アウト:48メガ (標準、F1.7) +16メガ (広角) +5メガ (深度測定) +TOF /イン:25メガ (F2.0) |
バッテリー容量 | 4000mAh | 5000mAh (18W充電対応) |
4000mAh (18W充電対応) |
生体認証 | ○(指紋、plusのみ顔も対応) | ||
SIM形状 | nanoSIM×2 | ||
USB端子 | Type-C | ||
カラバリ | ノイエブルー、ホログラムホワイト | スモークブラック、カプリブルー | コズミックブルー、ポイズンベリー |
価格 | 2万5800円 | 3万2800円 | 3万8800円 |
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