ファーウェイのQuick Appは
エントリースマホこそ利用すべき
最近のスマートフォンはストレージ容量も大きいため、多くのアプリケーションをインストールすることができます。しかし、たまにしか使わないアプリを次々に入れていくと、今度はどのアプリがどこに入っているかを探すのも面倒になります。一方、低価格なエントリーモデルでなるべくスマートフォンにお金をかけたくない人にとっては、アプリの入れすぎはストレージ容量をひっ迫させてしまいます。
ファーウェイが展開するアプリストア「AppGallery」には、スマートフォンのストレージ容量を気にせず利用できるアプリが多数揃えられています。それは「Quick App」と呼ばれるインストール不要で利用できるアプリです。Quick Appは一般的なアプリとほぼ同じ動作をするものの、メモリーをほとんど消費しないのが特徴です。
ファーウェイによると1GBのストレージに保存できるAndroidアプリは20前後。これに対してQuick Appなら2000以上の動作が可能とのこと。すでに1700以上のQuick Appが登場しており、ファーウェイのスマートフォンのAppGelleryから利用できます。
Quick Appの発想は、中国のSNSアプリ「WeChat」などで利用できる、ミニプログラムに近いものでしょう。ミニプログラムは、たとえばWeChatというアプリの中で動く軽量なアプリで、元々はアップルのアプリ内課金を逃れるために開発されたともいいます。
普段からWeChatばかりを使うユーザーなら、そのWeChat内でアプリを使えれば便利ですし、しかもサイズが軽量で動作が軽ければ非力なスマートフォンでもラクに利用できます。中国ではこのミニプログラムは今やレストランの「メニュー&注文&会計」アプリなど、山のように登場しています。
日本で発売になる「HUAWEI Mate 30 Pro 5G」にもこのQuick Appが登録されています。AppGelleryを開き、稲妻の形の「QuickApp」アイコンを開くと、日本向けのQuick Appの一覧が表示されます。おもに検索系のアプリが揃っていますが、メルカリのQuick Appも用意されています。たまにしかメルカリをしない人ならこのQuick Appを使うのもいいかもしれません。
試しにNAVITIMEを使ってみましたが、アイコンをタップするとすぐにアプリが起動し、あとは駅名などを入れて検索すればすぐに結果が表示されます。アプリ版のNAVITIMEよりは機能が簡略化されているようですが、路線を検索するという用途ならまったく不自由は感じません。
HUAWEI Mate 30 Pro 5Gのようなハイスペックな端末ではQuick Appのメリットはあまり感じられず、エントリーモデルで使えばアプリの動作の早さをより実感できるかもしれません。しかし前述したように、アプリを山のようにインストールしてしまうと整理が大変です。利用頻度の少ないアプリがQuick Appにあればそちらを使えばいいでしょう。なお、Quick Appは待ち受け画面に出すこともできるため、より容易に起動することもできます。
AppGelleryはまだまだアプリの登録数が少ないため、どうしてもその数や種類で評価されてしまいます。しかし、Quick Appのような優れた機能もあるのです。アプリをついつい入れまくってしまう人も、Quick Appを使うようにすればスマートフォンアプリの断捨離ができるでしょう。
便利なQuick Appのメリットを多くの消費者に広げるためにも、AppGelleryへのアプリの登録数や種類をこれからも拡充してほしいものです。
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