では、MNOとMVNOどちらを申し込むべきか
まず、最初に言っておきたいのは、MVNOの楽天モバイルは普通に条件面で優れた格安SIMであること。最初の1年は月1480円で使えるのに充実したサービスで、通信品質という点でも昼休みなど極端に混雑する時間帯では速度が低下するものの、そのほかは普通に利用できる。また、楽天ポイントで利用料を払うことができるだけでなく、「ダイヤモンド会員」になるほどの楽天のヘビーユーザーであれば最初の1年は月980円となる。
一方で「Rakuten UN-LIMIT」は4月8日開始で、その実態は使い始めてみないとわからないということが正直なところ。データの“使い放題”を享受するには、楽天のネットワークに接続できることが必須なので、先行して利用している限られた「無料サポーター」の声を聞くしかないが、今回契約したユーザーが一気になだれ込むことで通信速度面でまた違った状況になることも考えられる。
料金は月1480円と無料という差はあるが、2年目以降はともに月2980円になり、料金は揃うことになる。
となれば、今すぐ確実な回線を使いたいならMVNOの楽天モバイルを申し込む選択もありえる。一方で、4月まで開通が待てて、未知数の楽天のネットワークに賭けられるなら「Rakuten UN-LIMIT」ということになるだろう。
複数回線になってもよいのなら、既存の回線はそのままで「Rakuten UN-LIMIT」を予備として申し込むことは悪くない。正式サービス開始前で実際に試したわけではないが、2枚のSIMが同時に使えるDSDV仕様のスマートフォンならば、データ通信や電話の発信は「Rakuten UN-LIMIT」、着信はMVNOの楽天モバイルということもできそうだ。
既存のMVNOの楽天モバイルのユーザーはどうすべきか
MVNOの楽天モバイルのユーザーが「Rakuten UN-LIMIT」に移行する場合、加入時期によって条件が異なることが以前から公表されている。それは昨年9月末までに加入したユーザーは現行のプランと同条件で楽天のネットワークのサービスに移行できるというものだ。
ただし、これでは「Rakuten UN-LIMIT」の本来の魅力である“使い放題”が体験できない。また、通信量についても楽天のエリアだけカウントするのか、auネットワークに接続した場合はどうなるかなどは未公表で、今後の詳細説明を待つしかない。
一方、昨年10月以降に加入したユーザーは縛りがないのでいつでも違約金なしで解約できる。電話番号にこだわりがないのであれば、「Rakuten UN-LIMIT」を申し込み、開通して安定した時点で既存の回線を解約する方法もある。
楽天回線の対応機種は用意しておいたほうがいい
「Rakuten UN-LIMIT」に加入を決めたら、次の心配は端末。MVNOの格安SIMと異なり、原則として楽天回線に対応した端末が必要となる。
申込画面にはeSIM利用の「Rakuten Mini」をはじめ「OPPO Reno A」など11機種が表示されており、セットでの購入も可能だが、そこに並んでいないものでも「HUAWEI P30 lite」やモバイルルータの「Aterm MR05LN」「Aterm MP02LN」も楽天回線に対応している。
ここには前述したようにiPhoneは含まれないほか、SIMフリーのAndroidスマホでも非対応製品が使えるとは限らない。現在、楽天回線に対応したスマホを持っていないなら、何らか対応機種を用意することが望ましいだろう。
「Rakuten UN-LIMIT」は
1年無料なので試しに申し込んでみては?
3月3日の発表直後に先行申し込みを開始した「Rakuten UN-LIMIT」だが、当日はアクセス集中で申し込みできなかった人も多かったはず。筆者もチャレンジしてみたが、あえなく玉砕。しかし、翌日からは楽天市場上のページに受付の場を移したため、加入料相当の3300円の「Rakuten UN-LIMIT(楽天モバイルSIM)」を購入できた。
この後、楽天モバイルから連絡がきて、実際の加入手続きとなるが、申し込みが集中しているのか、4月8日まで日があるのかまだ連絡がない(3月7日時点)。申し込み時点で3300円が決済されているので加入できないということはないだろう。
また、「Rakuten UN-LIMIT」は300万人に1年間無料のほか、先行申込では加入料相当の3300ポイントとオンライン加入でさらに3000ポイントがもらえる。1年間タダであるうえに、最初にかかる3300円もポイントで返してくれ、オンラインならさらにポイントがもらえるというのは非常に条件がいい。
楽天モバイルに興味があるなら、1年無料のうちに申し込んでみてはいかがだろうか。
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