ソフトバンクグループのアスラテックは2月17日、協働ロボット向けの遠隔操縦システムを開発したと発表した。
今回開発を発表した協働ロボット向けの遠隔操縦システムは、さまざまな協働ロボットをネットワーク経由で遠隔操縦できるようにするもの。一般に協働ロボットは事前に登録された作業を行うが、この遠隔操縦システムを使うことで、遠隔地にいる操縦者が協働ロボットの近くに設置したカメラからの映像を見ながら、ジョイスティックなどを使って協働ロボットを任意に操縦できるようになるという。
本システムにより、これまで人によって行われていた危険作業や重作業などを、安全な遠隔地から協働ロボットを動かして行うことが可能になり、さまざまな業務改善を実現できるという。また、遠隔で操縦したときの協働ロボットの動作などをデータとして保存できる。今後は、遠隔による協働ロボットのティーチングや、作業の可視化、AIを用いた作業の自動化を目指すとしている。
本システムは、アスラテックの遠隔ロボットコントローラー「V-Sido WebConnect(ブシドー・ウェブコネクト)」を活用しており、協働ロボット本体を改造することなく、「V-Sido WebConnect」を接続するだけで利用できる。対応する協働ロボットは、2020年2月時点でUniversal Robotsの「UR10」、Franka Emikaの「Panda」、SIASUNの「SCR5」の3機種で、その他の協働ロボットについても順次対応予定としている。またエンドエフェクタについては、カスタマイズによりさまざまな種類のものに対応させることが可能だ。
なお、2月18日~21日に幕張メッセで開催される「HCJ 2020」のRobiZyブースにおいて、アスラテックはリョーサンと共同で協働ロボット向けの遠隔操縦システムを出展し、デモンストレーションなどを行う予定。