2020年のRadeonはミドルクラスGPUのテコ入れが最初の大仕事ととなる。AMDはCES 2020においてRDNA 1.0世代のミドルクラス「Radeon RX 5600 XT」を1月21日に発売すると発表したが、先日AMDがプレス向けにRX 5600 XTについてのブリーフィングを行なった。今回はその内容を簡単にまとめたものだ。
AMDが想定するRX 5600 XTのターゲットユーザーとは、フルHD(1080p)環境における最高のパフォーマンスを求めるゲーマーだ。昨年登場したRX 5500 XTもフルHD環境向けだが、画質よりコストを重視した製品なのに対し、RX 5600 XTは画質に妥協はしたくないゲーマーのための選択肢になるという。
ちなみにRX 5700シリーズはそれよりも1ランク上、即ちWQHDゲーミングを視野に入れた製品と位置づけられている。
このRX 5600 XTの仮想敵は、現行製品でいえばGTX 1660 SUPERやGTX 1660 Tiだが、同時にまだGTX 1060あたりを使っているユーザーの買い替え需要を喚起する製品でもある。Pascal世代のミドルクラスGPUはフルHD環境で画質を妥協すればまだ使えるGPUではあるが、これに対するAMDの提案がRX 5600 XTというわけだ。
またAMDはRX 5600 XTにはさらにRX 5600とRX 5600Mというバリエーションが存在することも明らかにした。RX 5600 XTはDIY市場向けのビデオカードに搭載される製品であるのに対し、RX 5600無印はレノボやデルといったメーカー製PCに組み込まれることを前提とした製品、そしてRX 5600Mはモバイル向けの製品となる。