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CES 2020レポート 第5回

5G時代に気を吐くクアルコム、5G対応PCや自動運転車向けSnapdragonを発表

2020年01月07日 15時45分更新

文● 山本敦 編集● ASCII

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プレスカンファレンスのステージに立つクアルコムのクリスチアーノ・アモン社長

 米国ラスベガスでは1月7日から世界最大のエレクトロニクスショー「CES」が開幕する。前日の1月6日にはクアルコムが記者会見を開き、レノボが商品化する世界初の”5G対応”モバイルPC「Yoga 5G」、およびセルラーネットワークを活用したV2X(Vehicle-to-everything)や自動運転などコネクテッドカーに関連する最新ソリューションを発表した。

レノボがクアルコムのPC向けSoCと5Gモデムを搭載するPCを発表

レノボのJohnson Jia氏が新製品Yoga 5Gの詳細を説明した

 クアルコムは昨年の12月にSnapdragonファミリーのモバイルPC向け最新SoCを発表したばかりだが、レノボが発表した「Yoga 5G」には最上位のSoCである「Snapdragon 8cx Compute Platform」が採用される。

 レノボの5G PCについては昨年初夏に台湾で開催されたCOMPUTEX TAIPEI 2019にてプロトタイプがお披露目され、このほど商品化が正式にアナウンスされた格好になった。

クアルコムのモバイルPC向けSnapdragonと5Gモデムを搭載した初の製品「Yoga 5G」 が発売される

 レノボのYoga 5Gは世界で初めて発表された5G対応のモバイルPCだ。14インチのIPS対応フルHDタッチ液晶を搭載する。360度回転するヒンジ機構により、クラムシェルやタブレットなど自由に活用スタイルが変えられる。

 Snapdragon 8cxのSoCにはモデムICが統合されていないため、これに第2世代の5Gモデルとなる「Snapdragon X55 5G Modem」を組み合わせることにより、5Gのミリ波とSub-6の両周波数帯をカバーする。eSIM機能も内蔵される見込みだ。

 クアルコムはモバイル向けSoCを発表した当初から、その高い駆動電力効率を特徴としてアピールしてきた。Yoga 5Gも最長約24時間のバッテリーライフを実現するようだ。

 プレスカンファレンスにはレノボからConsumer Business, Intelligent Devices Groupのシニア・バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるJohnson Jia氏が登壇し、Yoga 5Gの概略を語った。北米で販売する商品としては今春に発売スケジュールを定めて、1499ドル(約16万円)で投入する計画が明かされた。

 Jia氏は壇上で「世界各所で5Gが立ち上がる2020年に、レノボはクアルコムとのパートナーシップをさらに深めながら5G PCのリーディングブランドとしての地位を確立したい」と意気込みを述べた。また発売を予定する各地域で5G対応のネットワークサービスを提供する通信事業者とも密に連携を図ると語っている。日本で商品が投入される見込みなどについてはこのステージで触れられなかった。

 クアルコムのクリスチアーノ・アモン社長はレノボのJia氏と固く握手を交わした後、「セルラーネットワークに常時接続ができる5G対応のモバイルPCはリスキーな公衆無線ネットワークを使わずに、いつでも・どこでもオンラインワークが可能になる」とメリットを付け加えた。

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