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新製品「Dell EMC PowerOne」や従量課金制購買モデル「Dell Technologies On Demand」も発表

初開催の「Dell Technologies Summit」、マイケル・デル氏が未来を語る

2019年11月14日 07時00分更新

文● 大河原克行 編集● 大塚/TECH.ASCII.jp

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98%の管理作業を自動化する“自律型インフラ”新製品「PowerOne」を発表

 基調講演ではデル氏以外にも複数の幹部が登壇し、新製品や新サービスの発表を行った。

 Dell Technologies プレジデント兼プロダクト&オペレーション担当CIOのジョン・ローズ氏は、今回のイベントにおいて最大の目玉といえる新製品「Dell EMC PowerOne」を発表した。

新製品「Dell EMC PowerOne」を発表する、Dell Technologies プレジデント兼プロダクト&オペレーション担当CIOのジョン・ローズ氏

 ローズ氏はまず、あらゆる場所で莫大な量のデータが生成されるこれからの時代には、ITインフラの「規格化(Standardized)」「組織化(Orchestrated)」「自律化(Autonomous)」という3つの取り組みが必要になると指摘。さらにマルチクラウドのオペレーショナルハブとAIによって自動化を図り、そのインフラがどこからでも利用できるようにする必要があると説明したうえで、自律型インフラストラクチャー製品としてPowerOneを披露した。

 PowerOneは、Dell EMCの「PowerEdge」サーバーと「PowerMax」ストレージ、「PowerSwitch」スイッチ、VMwareの仮想化基盤を統合し、Kubernetesベースのマイクロサービスアーキテクチャを採用したオートメーションエンジン「PowerOne Controller」を通じて、コンポーネントの構成設定やプロビジョニング、ライフサイクル管理の自動化を行う。ローズ氏は「PowerOneは革新的なプロダクトだ」と強調する。

 「われわれはAIへの大きな投資を行い、PowerOne Controllerを“頭脳”として利用できるようにした。自動化によって、これまで人手がかかっていた98%の作業が削減される」「PowerOneは、Dell Technologiesの2030年ビジョン実現に貢献するものだ。サーバーやインフラの“サイロ”を排除して、小さなフットプリントで最大のパワーを出すことができる」(ローズ氏)

 またDell Technologies 副会長のジェフ・クラーク氏は、従量課金制で“as-a-service”型の新しい購買モデル「Dell Technologies On Demand」を発表した。Dell Technologies On Demandでは、PowerEdgeサーバーに対してプロセッサベースの従量課金オプションを提供するほか、今回発表されたPowerOneに対しても従量課金モデルを提供するという。

新しい購買モデル「Dell Technologies On Demand」を発表した、Dell Technologies 副会長のジェフ・クラーク氏

 クラーク氏は、「Dell Technologies On Demandは、エッジ、コア、クラウドのすべてに対応することができる」と述べ、従量課金制のインフラ調達モデルとして「業界で最も広範なもの」であり、そこが他社との最大の違いだと強調した。

 具体的には、3つの仕組みを用意している。ひとつは、消費量に従って料金が決定するFlex On Demandなどによる「FLEXIBLE CONSUMPTION」。2つめは多様性を持ち、あらゆる顧客ニーズに対応する「BEST-IN-CLASS SERVICES」。ここではAI/機械学習による予測型サポートを提供する「Pro Support」や「Pro Deploy」、日々のわずらわしい作業をDell Technologiesにアウトソースできる「Client & Infrastructure Managed services」を提供する。そして3つめは、エッジ、PC、ユニファイドワークプレイス、データセンター、サーバー、データプロテクション、ストレージ、HCI、Dell Technologies Cloudなど広範なインフラ製品に対応する「BEST-IN-CLASS INFRASTRUCTURE」である。

 加えて、販売パートナーやサービスプロバイダーが独自サービスを付加したうえで提供できる柔軟さも、Dell Technologies On Demandの特徴だと説明した。

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