暗所でも低ノイズなカメラ
Pixel 3 XLを長期間使用して感じるのは、カメラの性能の良さだ。暗所でも低ノイズで撮影をしてくれる他、他機種と比較して白飛びしにくい印象を受ける。例えば自撮りした背景にある空などもRAW現像したかのように綺麗に表現される。ポートレートモードでは手軽に背景をぼかすことが出来たり、ぼけ加減も簡単に調節できるなど「楽」の一言に尽きる。
一眼レフなどには敵わないものの、スマホでここまでのカメラ性能があれば十分だと思っていたが、それを更に超すPixel 4 XLだった。全体的なスペックアップがある恩恵で、カメラの起動も早くなっている。こちらをご覧いただきたい。
同時間帯にカメラモードで撮影したもので、多少味付けがあるのは前者のPixel 3 XLという結果。一瞬のズレで雲が太陽光を遮り、色が変化したのかと思って何枚も撮影したが基本的にはこちらの写真と同じ傾向にあった。
全体的にくっきり見え、階調のコントロールが丁寧になった印象を受けた。撮影時のカメラの滑らかさと撮影後の感触ではっきりとPixel 4 XLのほうが優位なのを実感した。トリミングしてもSNSなどに綺麗なままアップできるだろう。
次に夜景モードも試してみた。
こちらも同様にPixel 4 XLの写真のほうが深みがある。橋の下の水面、マンションと空の境目あたりを見れば一目瞭然だろう。夜景モードでも差がついた。
今まででも高性能と思えた夜景モードもレンズがアップグレードされたことによって更にパワーアップした。デジタル一眼で三脚立ててシャッタースピード落として……ということを考えるとお手軽に綺麗に撮れるスマホは優秀だなと感じる。
顔認証は別次元の快適さ
最後に顔認証だ。Pixel 3 XLは、指紋認証のみで顔認証は対応していなかった。指紋認証の精度もよく快適に使用していたが、顔認証は別次元だった。
タブレットでは顔認証の端末を使用していて確かに快適だったが、スマホとなると快適さは別格。精度もよく、認証を終えすぐに操作に移れるストレスフリーな機能。無理やりネガティブな意見を言うならば、初回時の顔認証をする時、第三者から見られて恥ずかしかったぐらいだ。
大きな進化! とまではいかないものの全体的なスペックアップが施され、Pixel 3 XLと比較して高級感のある落ち着いたフォルムにもなった。スピーカー周辺も高音域が出るようになり、曇った音からスッキリとした音へと進化している。
使用しない大きな変化をされるより、使用する機能のアップグレードは実際うれしいもので、Pixel 4 XLの総合力は高いと1週間ばかりの使用で実感した。残念ながらジェスチャー機能の「Motion Sense」は来春を予定しているようなので、とにかく待ち遠しい。