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セブンアールとSilverStoneのコラボ簡易水冷CPUクーラーを採用

ゲームも動画編集も、8コアRyzenとRTX 2070で冷却性能も魅力の高コスパPC

2019年11月06日 09時00分更新

文● 宮崎真一 編集●八尋/ASCII

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「ZEFT SSG1」

 パソコンショップSEVENで販売中の「ZEFT SSG1」は、前回紹介したとおり、将来的なアップグレードを視野に入れた高い拡張性を備えたデスクトップパソコンである。なかでも、CPUクーラーに、同社がSilverStone Technologyとコラボした簡易水冷モデルの「PF240-ARGB-7R」を採用している点が最大の特徴で、このクーラーがどの程度の冷却性能を備えているかは気になるところだ。そこで、ZEFT SSG1がどの程度のゲームパフォーマンスを備えているのかも合わせて、いくつかのテストを実施してみた。

4K解像度でも快適に遊べるパフォーマンスコラボクーラーの冷却性能は優秀

 今回試用したZEFT SSG1のスペックをおさらいしておくと、CPUには8コア/16スレッドの「Ryzen 7 3700X」を搭載し、冷却には前述したとおりPF240-ARGB-7Rを採用。また、GPUには「GeForce RTX 2070 SUPER」搭載のビデオカードが装着され、CPUとGPUともにハイエンドなスペックを誇っている。そのため、ここで注目したいのは、やはり8コアCPUとTuring世代のGPUを組み合わせることで、ゲームがどの程度快適にプレーできるかという点ではないだろうか。

CPU-Z(Version 1.90)の実行結果

NVIDIAコントロールパネルのシステム情報を確認したところ

CPUには8コア/16スレッドの「Ryzen 7 3700X」を搭載。CPUクーラーはSilverStoneとコラボした簡易水冷モデルの「PF240-ARGB-7R」を採用

GPUには「GeForce RTX 2070 SUPER」搭載のビデオカードが装着されている

 まずは「3DMark」(Version 2.10.6799)の実行結果からみていこう。ZEFT SSG1は「Fire Strike」で、総合スコアは21660と非常に高い結果を残しているほか、とくにDirectX 12のテストであるTime Spyで10000にあとわずかまで迫っている点は評価できるポイントだ。Time Spyにおいては、総合スコアの算出方法にCPU性能も反映されていることを踏まえると、このスコアはGPUの描画性能の高さだけではなく、CPUの8コアがその真価を発揮したと捉えるのが妥当だろう。

「3DMark」の結果

 続いて、「Apex Legends」の結果に移ろう。ここでは、オプションから描画負荷が最大になるように設定したうえで、実際にゲームをプレー。そのプレー中における1分間の平均フレームレートと最小フレームレートを「Fraps」(Version 3.5.99)から取得している。Apex Legendsでは、3840×2160ドットで常時60fpsを上回るパフォーマンスを発揮。さらに、解像度を1920×1080ドットに絞れば、最小フレームレートは143fpsまで向上し、高リフレッシュレートのディスプレーと組み合わせることで、より多くのフレームを表示でき、ゲームを有利に立ち回ることが可能となる。

「Apex Legends」のフレームレート計測結果

 「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」では、プリセットに「最高品質」を指定したうえで、ベンチマークを実行。3840×2160ドットで、スクウェア・エニックスが指標で最高評価とするスコア7000を上回る結果を発揮。2560×1440ドットでも15000にまで届こうという勢いをみせており、平均フレームレートは100fps超えを実現。これらの結果を踏まえると、ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズが、ZEFT SSG1で快適にプレーできる点は誰の目にも明らかだ。

「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」の結果

「ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズ ベンチマーク」のフレームレート

 ゲーム以外のパフォーマンスもチェックしておこう。今回は、ファイナルファンタジーXIV: 漆黒のヴィランズをプレーした7分弱の動画ファイルを用意。この動画ファイルを、「FFmpeg」(Version 4.2.1)を用いて、H.264/AVC形式とH.265/HEVCにトランスコードする際に要する時間を測定してみた。なお、動画ファイルのビットレートは437Mbpsで、解像度は1920×1080ドットとなる。すると、H.264/AVC形式で約11分、H.265/HEVC形式で約27分弱と、さすが12コアのCPUだけあってトランスコード性能も優秀で、実用的な結果が得られている。

「FFmpeg」でのエンコード所要時間

さまざま用途で活躍できるハイスペックマシン

8コアCPUとGeForce RTX 2070でゲームや動画編集で存分に活躍する1台

 以上のようにZEFT SSG1のゲーミング性能は、タイトルによっては4K解像度でも快適にプレーできるなど十分高い。加えて8コアのCPUは、動画のトランスコードなどゲーム以外の用途でも高いパフォーマンスが期待でき、それがコラボクーラーにより、しっかりと冷却できている点は好評価。そのクーラーが静音性の向上にも努めている点も、賞賛すべきポイントだろう。

 これだけのパフォーマンスで価格は標準構成で22万7480円(11月6日現在)と、20万円台前半に収まっている点はかなりお買い得感が高い。BTOからGPUをGeForce RTX 2080 Tiなどに変更し、さらなる高みを目指すことも可能だ。高いゲームパフォーマンスとCPUクーラーの冷却性能を重視するユーザーにとって、このZEFT SSG1は、オススメできる1台ではることは間違いない。

 
試用機のスペック
CPU Ryzen 7 3700X(定格クロック3.6GHz、最大クロック4.4Hz、8C16T、キャッシュ容量32MB)
メモリー16GB PC4-25600(DDR4 SDRAM、16GB×1)、スロット数4のうち1スロット使用
グラフィックス GeForce RTX 2070 SUPER
ストレージ M.2 500GB SSD(NVMe接続)
ディスクドライブ スーパーマルチドライブ
通信規格 有線LAN(1000BASE-T)
インターフェース 前面:USB 3.0×2、USB 3.1(Type-C)、ヘッドセット端子/背面:USB 3.2 Gen.2(Type-A)×2、USB 3.2 Gen.1(Type-A)×6、HDMI、DisplayPort×3、スピーカー端子、1000BASE-T LAN、PS/2
拡張スロット PCI Express 3.0 x16×2、PCI Express 3.0 x4、PCI Express 4.0 x1×3
内部I/O SATA×8、M.2×2
電源 750W(CoolerMaster、80PLUS GOLD)
サイズ およそ幅224×奥行493mm×高さ506mm
OS Windows 10 Home(64bit)

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