配信アップデータの自動選別機能、Office 365 ProPlus対応機能を追加「Flex Work Place Unifier Cast」
横河レンタ、Windows 10運用ソリューション最新版を提供開始
2019年09月06日 06時30分更新
横河レンタ・リースは2019年9月5日、企業業務PCのWindows 10運用支援ソリューション「Flex Work Place Unifier Cast」最新版(Ver.5.8.1)を提供開始した。新版ではWindows 10アップデータの自動選別機能、「Microsoft Office 365 ProPlus」のC2R形式アップデータの配信/コントロール機能を追加している。
Flex Work Place Unifier Castは、社内業務PCへのWindows 10アップデータ配信を効率化し、ネットワーク負荷やIT管理者の業務負担を軽減するソリューション。アップデータの配信や集中管理を行うサーバーアプリケーションと、個々の社内PCにインストールするエージェントプログラムで構成される。
Windows 10では、年2回リリースされる大型アップデート「機能更新プログラム(Feature Update)」と、原則として毎月1回リリースされる「品質更新プログラム(Quality Update)」が提供されている。Unifier Castでは、Windows Updateサーバーから取得したアップデータを小さなブロックに分割したうえで社内サーバー経由で配信し、なおかつPC間でも伝播させる独自の仕組みを備える。これにより、新たなアップデータがリリースされた際のトラフィックの集中とネットワーク負荷を低減させる。
さらにUnifier Castは、全社PCにおけるアップデート適用の進捗状況を一元的に可視化するダッシュボード機能、アップデート失敗時のエラーログを収集/分析するトラブルシューティング機能も備えている。ダッシュボード機能では、アップデート処理の進捗状況をPC1台ごと、あるいはグループごとに可視化し、Windows 10で推奨される「パイロット運用」(一部ユーザーのみ先行アップデートを実施し、不具合が起きないかどうかを確認する)も容易にする。またトラブルシューティング機能では、横河レンタ・リース独自のデータベースに基づきエラーコードから発生原因を推測する機能、アップデート失敗時にエンドユーザー自身での問題解決を支援する機能を備えている。
今回リリースされた最新版ではまず、アップデータの自動選別機能が追加された。
Windows 10の品質更新プログラムは毎月1回(第2火曜日)のリリースを原則としているが、実際にはそれ以外のタイミングでも追加リリースされることがある。さらにその種類も、通常の更新プログラムだけでなくセキュリティ更新プログラム、更新適用の前提となるWindows Updateの更新プログラム(SSU:Servicing Stack Update)、そのほか.NET Framework、Adobe Flash Player、Officeなどのアップデータが混在しており、IT管理者がそれぞれを選別し、適用順などを検討する必要がある。
Unifier Cast新版では「すべて最新」「Security Update(セキュリティ更新プログラム)のみ最新」「毎月第2火曜日のみ(Windows Update for Business相当)」という3つのポリシーを定義し、適切なアップデータを自動選別してくれる機能を備えた。IT管理者はいずれかのポリシーを選択するだけで、上述したようなアップデータの選別や検討の手間なくWindows 10を運用できる。
もうひとつの新機能はOffice 365 ProPlusへの対応である。
Office 365 ProPlusではインストール方式が従来のMSIからC2Rに変わり、インターネット上のOffice CDN(Contents Delivery Network)サーバーから最新版プログラムをストリーミングで直接取得する仕組みとなっている。そのためアップデートの提供開始時には、Windows 10と同じようにネットワーク負荷が高まる問題が生じる。
Unifier Cast新版では、独自開発のアップデート機構においてOffice 365 ProPlusのC2Rに対応した。Windows 10のアップデータと同じように、Office 365 ProPlusのアップデータをサーバーが取得/分割配信し、PC間でも伝播させる仕組みを提供することで、ネットワーク帯域の枯渇を防ぐ。なお将来バージョンにおいては、Office 365 ProPlusのアップデート状況を一元的に確認できるダッシュボード機能の提供も予定しているという。