やることがいっぱいの坂道発進に苦戦!
とくにサイドブレーキが鬼門
では坂道発進です。クラッチを踏んで、ギアを1速に入れます。続いてアクセルを少し踏み込み、クラッチを徐々にあげます。そうすること車が沈み込むポイントがあるので、これを感じたらサイドブレーキをゆっくりと解除。すると車は後退することなく前へ進み、坂道発進は完了です。
これに対して「やることがいっぱいあって大変!」と美環さん。「回転数を上げすぎるとクラッチをはじめ車が痛んじゃうんですって。だから3000回転までにいかないくらいの音を覚えなきゃいけなくてー。私、オートバイの時は回転数を結構上げちゃうんですよ。あとメーターを見ちゃうんです。でも、見ちゃうと怒られちゃうんですよぉ」と感覚を掴むのに苦労されている様子。
ちなみにこのクラッチ操作が上手くいかないとエンストしたり、半クラッチになっていない状態でサイドブレーキを解除すると、車体がそのまま下がってしまいます。徐行マスターを志す美環さんの場合は後者でした。サイドブレーキそのものに慣れない様子です。
「サイドブレーキが上がりきってなくて、ちょっと下がっちゃう時があったんですよー。だから、まず止まる時に、サイドブレーキをしっかり上げないと。でも上げ過ぎちゃうと、今度は固くなって、下ろすのが大変になっちゃう。下ろすのが大変だから、クラッチ操作がおろそかになって。だからサイドブレーキの上げる量が難しいなぁと」と自己分析。
さらに「私、腕の力が弱いんですよ。箸よりも重たい物は持てないからねぇ」と、謎に可愛い子ぶっていました。話を戻すと、サイドブレーキが下げられないというのが一つの課題になっている様子。指導員に話を伺うと「硬い! 硬すぎるゥゥゥぅっぅ」という声が車内に響き渡ったそうです。ですが後退することはあったものの、エンストはたったの1度だけ。徐行マスター美環は完全に車のクラッチ操作をマスターしたようです。
こうして坂道発進をして、坂を登りきったらアクセルとクラッチの両方をあげます。そしてエンジンブレーキがかかった状態で坂を降り、最後にブレーキをかけて一旦停止。これはあっけないほどクリアした美環さん。「登ってしまえれば、後は簡単ですよー」と得意の満面ドヤ顔。サイドブレーキさえ何とかなれば、坂道発進はお手の物、といったところでしょうか。
ちなみに坂道発進の応用編といえるのが踏切。こちらはポールの代わりに停止線で一旦停車した後、電車が来ないかを確認してから坂道発進をします。確認は左右の目視確認だけでなく、窓をきちんと開けて耳でも確認しなければなりません。普段の運転でもうっかり忘れがちですが、ちゃんと開けて通過しましょう。
こうして普通自動車免許(MT)教習最大の難関を、あっさりとクリアしてしまった美環さん。しかしクランク・S字が彼女を待ち構えていたのでした。
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