第9世代Core&GeForce RTX 20シリーズの最強クリエイティブノートPC!
超美麗4K有機EL&世界初のAI搭載ノートPC「AERO 15 OLED」を触る
2019年08月08日 11時00分更新
クリエイティブ系の作業はAIの学習不足?
ではクリエイティブ系アプリのパフォーマンスをAdobe「Media Encoder CC」でチェックしよう。「Premiere Pro CC」で用意した約3分半の4K動画のエンコードをMedia Encoder CCにキューを出してMP4形式に書き出した時の時間を比較する。H.264はビットレート平均80Mbps(最大95Mbps)、H.265はビットレート25Mbpsでエンコードする。なお、それぞれVBR1パス設定だ。また、GPUを利用したハードウェアエンコード時の性能も比較した。
このテストではAIをオンにすると最大1分程度処理時間が短縮された。ちなみに、今回のテストはコーデックとソフトウェア/ハードウェア、AIオンとオフの組み合わせで都合8種類のエンコード検証となったが、今回は3セット実施して中央値で比較している。というのも、AIオンだとある程度のブレがあったからだ。ゆえに、「AIをオンにしたら気持ち速くなった」程度の感覚で使うのがよいかもしれない。
続いては「Lightroom Classic CC」で検証してみた。200枚のRAW画像(ARW形式、6000×4000ドット)を読み込み、DNGに一括変換する時間と、そのDNGにレンズ補正などの調整をした状態で最高画質のJPEG画像に書き出す時間を計測。なお、書き出し時にシャープネス(スクリーン用、適用量標準)も追加した。
Media Encoder CCでは効果があったAIだが、こちらでは逆にオンにしたら微妙に処理時間が長くなってしまった。Lightroom用の学習データがすでにあるということだが、そのデータがどういった処理について学習したものか、という情報は本稿執筆時点では明らかにされていない。
ただし、上のグラフをまとめる前のプレテスト段階でLightroomを使った限りでは学習データがなかったらしく、AIをオンにしても13分を超えていた。それを考えると学習効果があったと言える。今後さらに学習が進めば、AIの効果が期待できるかもしれない。現状ではAIオフのほうが効率が良かった、というだけの話だ。
ゲームではAIオンが有利!
続いてはゲーミングのパフォーマンスを見てみよう。まずは「Apex Legends」で比較する。画質は最も重い設定とし、トレーニングステージにおける一定のコースを移動する際のフレームレートを「OCAT」で測定した。解像度は前述の制約から、フルHDと4Kの2通りとなる。
いずれの解像度でもAIをオンにするとフレームレートが向上した。AIをオンにしてフルHDで遊べば平均フレームレートは120fpsを超えてくるが、残念なことにAERO 15 OLEDのディスプレーは60Hz駆動なのでそのパワーを活かすことができない。高リフレッシュレートを体感したいなら外部液晶を利用すべきだろう。また、4Kだとちょっと息切れ感が出るので、画質を相応に落とす必要がある。
続いては「Rainbow Six Siege」で試す。画質「最高」をベースに、レンダースケールを100%とした設定を準備。内蔵ベンチマーク機能を利用して計測した。
こちらもApex Legendsと同様の傾向を確認できた。AERO 15 OLEDのAIはゲームに効いている、と考えてよいだろう。