フルタイム電子シャッターで静止画と動画を繋ぐ
もうひとつのコンセプトである「シームレス」は、静止画と動画を繋ぐこと。そのために採用されたのがベイヤーセンサーで、フルタイム電子シャッターにより、動画と静止画を使い分けられるようにした。電子シャッターでは構造的にローリング歪みが発生する可能性はあるが、「センサーは読み出しスピードが速く、多くの場面では問題ない」(山木社長)という。
センサーの有効画素数は2460万画素の裏面照射型で、ローパスフィルターレスとなっている。ベイヤーセンサーによって高感度耐性も強化され、常用ISO感度はISO100~ISO25600、拡張ISO感度ではISO6、12、といった超低感度にくわえ、ISO102400という超高感度もサポート。山木社長も「とてもシグマのカメラとは思えない」と笑う。DNG形式の14bit RAW、カメラ内のFill Light現像もサポートする。
上部のスイッチで静止画と動画モードを切り替えられ、画面のUIも静止画用、動画用で変わる設計。動画でもRAW形式をサポートしており、CINEMA DNG形式を採用する。4K解像度、24fps、12bit記録もサポート。外部SSDへの記録にも対応する。
4K動画での長時間撮影を可能にするため、放熱に配慮した設計も採用。背面にはヒートシンクを設けることで効率的な放熱を実現した。動画向けでは、「ディレクターズビューファインダーモード」を搭載し、複数の動画フォーマットの撮影範囲を確認できるモードを搭載。「世界中のあらゆる映像の現場で必須のカメラになる」と山木社長は自信を見せる。