スポーツビジネス成長の鍵はチーム対抗戦
ファンを含めたコミュニティー対抗戦への引き上げ
スポーツ産業自体の成長が期待される中、AR技術を活用した新たなスポーツ競技「HADO」は新しい事例として注目を集めている。HADOのビジネスを語ってもらった前編に引き続き、meleapの福田浩士CEOに、現在のスポーツビジネスの課題と可能性について話を伺った。
技術革新によりスポーツの面白さを可視化
――HADOやその他のスポーツの課題として“初心者の方にとってわかりづらいもの”であることを挙げていらっしゃいましたが、解決するためのポイントはあるのでしょうか
福田 観戦ビジネスを広げるには初心者が観てもわかりやすくないといけませんが、そこには重要な要素が2つあります。一つは “何が起きているかわかること”。ここではビジュアライズが効果を発揮します。
例えばアメリカのメジャーリーグではリアルタイムでボールの軌跡が可視化できるような観戦システムが導入されています。そのまま何の表現のサポートもないままスポーツを見ているだけだと何が起こっているのかは正直なかなかわかりづらい。しかしAR技術を活用することで、ボールがどの軌跡を辿り、ストライクゾーンのどこにヒットしたかなどを可視化することができます。“何が起きているのか分かる”ことは当たり前のようで実は難しく、しかし観戦者に面白さを感じてもらうには重要な点です。
次の要素が、スーパープレイヤーを作ることです。すごいプレーに対して何がすごいのか、“「すごい!」にピンとくる”ことが面白さに繋がります。これにより、初心者でもわかりやすく熱狂できるスポーツになり、ファンがついてきます。