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自販機でドッグフードのサンプリング!? 驚く発想が注目を集めた

自販機の未来のためアイデアソンをダイドードリンコが開催

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ステップ2
付箋紙のワードをもとにアイデアをかためる

 ワードが絞られたところで、いよいよ正念場。

 「自販機ってなんだろう?」と「テクノロジーやトレンド」が組み合わせて、「未来の自販機のアイデア」を考える

しぼった付箋の発想をつなぎ合わせて、新しいアイデアを生み出す

 どんなことができるのか、各チームディスカッションに入るが、時間は20分程度と非常に短時間。どんどんアイデアを形にしていかないと、発表に間に合わない。途中昼食時間が50分挟まれたが、食事も早々に配られたワークシートへアイデアをまとめて、発表の準備をしていた。

ボードに書き込んで発想をまとめていく

 Aチームは、「AI」や「IoT」と「あたたかいやつは9月からほしい」や「雨の日サービス」などが組み合わさり、その地域に合わせたカスタマイズ自販機としてまとめている。飲料自販機の従来のシステムをさらに拡張させたようなイメージか。

ITのトレンドのフレーズが出そろったAチーム。地域に合わせたカスタマイズが可能かを考えている様子

 一方Bチームは、キーワードで出てきた「犬」をベースに、「散歩で足が止まる」や「飲み物以外もある」などが組み合わさり、犬の散歩する人をターゲットにした自販機としてまとめていった。

自販機に一見関係なさそうな「犬」というフレーズで盛り上がるBチーム

「犬」のフレーズが強い!

アイデアがかたまった!
未来の自販機を両チームが発表

左がAチーム、右がBチーム。それぞれディスカッションしたあとのホワイトボード

 顔を合わせてからわずか2時間半ほどで、各チームがそれぞれ1つのアイデアを形にした。これをプレゼン形式で発表するまでがアイデアソンだ。生まれたアイデアは、ダイドードリンコ自販機営業企画部の社員を筆頭にした審査員らで、期待度などを総合的に判断して優劣を決める。

 緊張のアイデア発表タイム。制限時間は5分間で、その後審査員から質疑応答がある。まずはAチームから発表。プレゼンを担当したのは、フェンリルの高田直幸さんだ。

Aチーム「コンシェルジュDyDo」


発表したのは、フェンリル R&D部 エンジニアの高田直幸さん

フェンリル 高田直幸さん:現状の自販機の商品ラインナップは、地域ごとにあまりカスタマイズなされていません。そこで、地域によってニーズに差があるのではないかと考えました。たとえば、「あたたかい」や「つめたい」の発売時期、高価格帯の商材、あるいは飲料以外のものを欲しているのではないか。地域へのメッシュ化のためのパーソナライズが必要です。

※大企業が従来の枠を超えて子会社や個人などと直接取引する動きなどに使われる用語

地域ごとのカスタマイズが課題解決の糸口と語る

 それを実現するため、自販機をオンライン化し商品コントロールを自動化する「コンシェルジュDyDo」を提案します。リアルタイムで売れ筋を把握したり、価格や温度を調整できるのではないかと。また、購買データに基づいて陳列位置の調整もでき、さらにこの情報をユーザーへ配信することも可能だと考えます。

 「コンシェルジュDyDo」によるメリットは、人件費の削減や利益の最大化、ユーザーへのサービスの拡充です。


 ……Aチームは自販機をネットにつなげオンライン化し、商品コントロールの自動化や、リアルタイムでの価格、温度の調整などを図るシステムを提案した。このアイデアは価値があるのだろうか? ダイドードリンコ 自販機営業企画部 シニアマネージャー小高幸太郎さんが即座に所感をコメントした。

具現化していきたい
決して不可能ではない

アイデアを評価したのは、ダイドードリンコ 自販機営業企画部 シニアマネージャー小高幸太郎さん

ダイドードリンコ 小高幸太郎さん:「コンシェルジュDyDo」には、われわれが目指している未来型の自販機の要素がたくさん入っています。課題もよく分析されている。いままでの自販機はただ置いておけば、そこに訪れた人が、好んでくれたら買ってくれていましたが、今回のキーポイントはお客さまのニーズに合わせていくところ。このあたりは具現化していきたいです。補充する人間と、データとのマッチング。どのようにニーズに合った商品を届けるか。アナログとデジタルの融合が課題。実現は、決して不可能ではないと感じました。

Bチーム「DyDogs」

 ……お次はBチーム。発表したのはANIMAの西田陽介さんだ。

発表したのはANIMA 代表取締役 西田陽介さん

ANIMA 西田陽介さん:ANIMAは犬に関する事業を行なっています。各種データもあったため、こちらのチームでは「犬」をターゲットとして話が進みました。ペットの数は犬猫を合わせると、子供より圧倒的に多いです。犬の飼育には一匹あたり生涯200万から300万円かかります。その中でドッグフードにかかる金額は3分の1以上。市場規模は右肩上がりで、推定2500億円以上と言われています。

 ドックフードは犬の好き嫌いが激しく、飼い主は商品選びに悩むため、少量で試せる商品を手に入れたいというニーズがあります。実はこの市場は数百社が争っており、各メーカーはサンプルを配る機会を探しています。ここに着目し、犬を散歩する際に自販機があり、そこでドックフードが手に入れば、試してみるのではないかと考えました。私たちが提案するのは、少量のドッグフードのサンプルを配布できる自販機。名称は「DyDogs」と名付けました。

ドッグフードの少量のサンプルを配布できる自販機を発案

 自販機に入れるドッグフードは入札形式にして、無償提供や販売。飼い主のデータベースが既にあるため、散歩するであろう場所は特定可能です。自販機をそこへ効率よく設置すれば、売上が伸びるのではないかと思っています。さらにアプリと連携させて、購入したドックフードを継続的に買うときには、アプリ経由で購入できるといったこともできるでしょう。


 ……Bチームは、まさかの「犬」に着目した、ドッグフードのサンプルを備えた自販機。いったいどういう評価になるだろうか。同じくダイドードリンコの小高さんが感想をコメントした。

「犬」フックで新規ユーザーへ
アプローチできるかも

ダイドードリンコ 小高さん:「DyDogs」は非常に面白いアイデアだと思いました。ドックフードの好みは犬それぞれで、食べるか食べないかは犬次第。でも、1度に2kg買って食べないともったいないので、少量で試せるのは嬉しいはず。また、飼い主の位置情報と自販機のある場所を結びつけて設置していくという発想には目からうろこでした。確かに自販機は散歩道に設置されていることは多いし、公園での設置も多いので、いままで自販機を利用しなかった人がこれを目的に利用し、一緒に飲料も買うという流れも期待できそうと感じました。

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