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スポーツエンターテイメントの未来

「スポーツは楽しい」を再認識させる仕掛けが産業化のカギ

2019年01月28日 06時00分更新

文● 本田雅一 編集● ガチ鈴木 /ASCII編集部 写真● 曽根田元

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 実業団のスポーツとして歩んできた日本のスポーツ産業。今後、ビジネスとして発展していくために必要なものとは。その答えのひとつになるのがネット配信を前提としたスポーツコンテンツ、新しい観戦体験のつくりかただ。マレーシアのT2APACの例をもとに、引き続き筑波大学体育系准教授・高橋義雄氏に話を聞いていく。

筑波大学体育系准教授・高橋義雄氏

「映像のネット配信」が当たり前の中で初めて可能に

 T2APACはYouTube Liveでネット配信されている。このT2APACの取り組みが興味深いのは、テクノロジーによる社会基盤の変化が「これまでマイナーと思われていた競技をメジャーにする可能性」を示しているからだ。

 ネット配信を前提として設計されている。スマートフォンやタブレットといった、比較的小型なデバイスを使って出先で観戦するといった可能性を含め、より手軽に試合を楽しめるようになっている。

 試合が長時間にわたって決着い場合や、ボールの扱いを巡って試合が中断する時間を可能な限り減らし、スピーディーに試合が進むよう工夫されている。また、試合を決する緊迫した場面でも、時間制限の元に多少の実力差も集中力を発揮したり、試合の流れを捕まえたりすれば跳ね返せるようなルールも追加されている。演出はメジャーなプロスポーツや格闘技イベントなどと同様に、ストーリー性を高め、選手のスター化を印象付けるビデオ、演出などが施され、マイナースポーツの地味な印象はまるでない。

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