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スポーツ事業への投資に秘められた可能性とは

甲子園後に野球と関わりにくい 日本のスポーツ産業の課題

2018年12月06日 06時00分更新

文● 本田雅一 編集● ガチ鈴木 /ASCII編集部 写真● 曽根田元

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ランやフィットネスが流行する理由

 もっとも、スポーツという観点でいえば、健康志向の高まりからランニングイベントが増加し、フィットネスで身体を鍛える人が増えていることは明らかだろう。しかし、高橋氏は「その傾向こそ、チーム競技の衰退を示唆している」と話した。

 言うまでもないことだが、ランニングは一人でするものだ。誘い合ってイベントに集まっても、走っているときには一人。トレーニングは自由な時間、どこでも自分だけで完結でき、参加も一人で自由にエントリーできる。

 ランニング、ジョギングのイベントや、フィットネスを楽しむ人たちがブートキャンプに集まるのは、個人が自分の都合に合わせていつでも楽しめ、自由にオープンなイベントに参加できる開けた環境があるからだと高橋氏は指摘する。

 「日本でも新たなスポーツ事業が根付く環境、市場はあるのですが、”個”に向かう傾向が強いのです。子供たちから社会人まで、そして競技をやめた後も観戦者として楽しめる。そうしたコミュニティを作り、育てることが、事業化を行う上での大きな課題と言えるでしょう」

 次回はスポーツを事業化するうえでの障壁となる、企業主導によるプロスポーツの事業構造について、聞いていく。

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