サードパーティ製のソフトが入っている状態が長かった
WindowsにおけるBluetoothサポート
Windows 10より前のWindowsにおける、Bluetoothサポートは散々なものだった。実際に市販のBluetoothアダプターには、少し前までサードパーティ製のBluetoothスタックが付属していた。OS標準のドライバーでまともに利用できるようになったのは、控えめに言ってWindows 8から。実際にはWindows 10からといっても差し支えない状態だった。
そもそもBluetoothは携帯電話用の「ケーブルリプレイスメント」、つまり無線によるケーブルの置き換え技術としてスタートした。こうした背景もあり、Windowsでのサポートは優先度の低いもので、最初に一般向けに提供されたマイクロソフト製Bleutoothスタックは、Windows XPのときに同社のBluetoothキーボードに付属したものだっだ。
WindowsでのBluetoothサポートの優先順位が低かったのは、Windows XPまではメインターゲットがそもそもデスクトップコンピューターだったからと言える。
筆者はマイクロソフトの関係者から、「最初にモバイルを意識して開発されたのはVista」という話を聞いたことがある。Windows本体でのBluetoothサポートも散々だが、さらに問題だったのはWindows Mobile系である。筆者の記憶が正しければ、Bluetoothが正式にサポートされたのはWindows Moble 5.0あたりになってから。
それ以前はハードウェアメーカーがサードパーティのBluetoothスタックを組み込まなければBluetoothを利用できなかった。用途を考えるとWindows Mobileの方がBluetoothの重要性が高かったはずなのに、Windows Mobileが完全にBluetoothをサポートするまでかなり時間がかかった。

この連載の記事
-
第474回
PC
Windowsでのコマンドラインのヒストリ機能 -
第473回
PC
Windowsは内部的にどうやってインターネットへの接続状態を確認している? -
第472回
PC
WindowsのエラーをMicrosoftに送信するテレメトリ機能を理解する -
第471回
PC
Windowsのコマンドラインでエイリアスを使う -
第470回
PC
Windows用のパッケージマネージャー「Winget」 プレビュー版で機能が充実してきた -
第469回
PC
Windows Updateの27年 悪役だった頃から改良が進んで、徐々に目立たない存在に -
第468回
PC
2025年のWindowsどうなる!? Windows Insider Programの状況をあらためて見る -
第467回
PC
Copilot+ PCのNPUでカメラを処理する「Windows Studio Effects」 その内容や効果は? -
第466回
PC
PowerToysの最近の新機能には、複数アプリを指定位置に起動する「ワークスペース」や新規作成のカスタマイズがある -
第465回
PC
WindowsのPowerShellからBluetoothデバイスを調べる -
第464回
PC
Windows 10のサポート切れまで1年を切った さてWindows 10マシンをどうする? - この連載の一覧へ