サードパーティ製のソフトが入っている状態が長かった
WindowsにおけるBluetoothサポート
Windows 10より前のWindowsにおける、Bluetoothサポートは散々なものだった。実際に市販のBluetoothアダプターには、少し前までサードパーティ製のBluetoothスタックが付属していた。OS標準のドライバーでまともに利用できるようになったのは、控えめに言ってWindows 8から。実際にはWindows 10からといっても差し支えない状態だった。
そもそもBluetoothは携帯電話用の「ケーブルリプレイスメント」、つまり無線によるケーブルの置き換え技術としてスタートした。こうした背景もあり、Windowsでのサポートは優先度の低いもので、最初に一般向けに提供されたマイクロソフト製Bleutoothスタックは、Windows XPのときに同社のBluetoothキーボードに付属したものだっだ。
WindowsでのBluetoothサポートの優先順位が低かったのは、Windows XPまではメインターゲットがそもそもデスクトップコンピューターだったからと言える。
筆者はマイクロソフトの関係者から、「最初にモバイルを意識して開発されたのはVista」という話を聞いたことがある。Windows本体でのBluetoothサポートも散々だが、さらに問題だったのはWindows Mobile系である。筆者の記憶が正しければ、Bluetoothが正式にサポートされたのはWindows Moble 5.0あたりになってから。
それ以前はハードウェアメーカーがサードパーティのBluetoothスタックを組み込まなければBluetoothを利用できなかった。用途を考えるとWindows Mobileの方がBluetoothの重要性が高かったはずなのに、Windows Mobileが完全にBluetoothをサポートするまでかなり時間がかかった。

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