さてと立ち上がると、墓石や石仏の上に白くて丸くてもふもふした物体を発見。おそらくは長い年月を経て子孫がいなくなったり連絡が取れなくなったりした墓石が集められているのだろう。そんな感じの一角があり、江戸時代から昭和までの墓標が集合している。その石の上で猫がくつろいでいたのである。
猫的にはちょうどよいのかも。このハチワレキジトラ、さっき門の前にいた猫と模様が似てるので血がつながってるのだろう。この猫、かなり人なつこくて、そーっとこっちへ近づいてきた。でもカメラについてるのは中望遠レンズであまり近寄られると撮れない。
そんなときはiPhoneの出番。iPhone XSはカメラの起動も早くなったし、ヒット率も高くなったのでかなり使えるのだ。それがこちら(↓)。なんか興味を持ってぐっと身を乗り出してる感がいい。でも撫でようとすると逃げられちゃうんだけどね。猫あるある、その2。
お寺を出ると、塀の上にもふっとしたものが見える。どうやら猫がそこで寝てるらしい。通りがかった近所の人が「毛がふさふさしててライオンみたいなのよー」と後ろから話しかけてくる。このあたりでは有名なのかも。
そーっと正面から見えるような位置にカメラを。高い位置だったけど、そこはチルト式モニターの出番ってことでモニターを下に開いて腕を伸ばし、寝てるふさふさライオン猫をチェックしてると、こちらに気がついたのか一瞬だけ顔を向けてくれた。舌がちょろっとはみ出てるのが可愛い。冬になるともっと毛がふさふさしてライオンぽくなるんだろうなあ。そのころ再訪したい、と思う。
最後の1枚は同じ足立区の別のお寺。チャトラとハチワレが仲良く並んでいたので、遠くからそっと這いつくばって狙ってみた。
平日のお寺って人も少なくて猫も伸び伸びしてるからよいですな。猫のいないお寺の方が多いんだけど、出会えたら運がよかったくらいの感じで秋の散歩コースにぜひ。
■Amazon.co.jpで購入
古地図とめぐる東京歴史探訪 (SB新書)荻窪 圭(著)SBクリエイティブ
デジタル一眼レフカメラが上手くなる本 基本とシーン別の撮り方60上原 ゼンジ、桃井 一至、荻窪 圭(著)翔泳社
古地図でめぐる 今昔 東京さんぽガイド荻窪 圭(著)玄光社
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
この連載の記事
-
第894回
デジカメ
寒くなる折、猫が気持ちよさそうに撫でられてる暖かそうな“ほっこり写真”を集めてみた -
第893回
デジカメ
さすがフラッグシップ! キヤノン「EOS R1」は猫の一番いい瞬間をピシッと撮ってくれた -
第892回
デジカメ
ライカ風の画作りが楽しめる「Xiaomi 14T Pro」 動いてる猫もブレずに撮れて独自のフィルターも効果的! -
第891回
デジカメ
軽くて小さい富士フイルム「X-M5」が登場! いろんな猫をいろんな「フィルムシミュレーション」で撮ってみた -
第890回
デジカメ
プロ向け動画カメラ、パナソニック「LUMIX DC-GH7」の4K動画から一番カワイイ瞬間を切り出した! -
第889回
デジカメ
ズーム操作も快適! 機動力が高い「iPhone 16 Pro」のカメラコントロールで秋の外猫を望遠撮影 -
第888回
デジカメ
予定よりも早く届いた「iPhone 16 Pro」 2倍&5倍望遠や「カメラコントロール」を使って猫撮影 -
第887回
デジカメ
iPhone 16 Pro発売記念! 歴代iPhoneで撮った懐かしい猫写真を発掘【iPhone 7 Plus~15 Pro Max編】 -
第886回
デジカメ
iPhone 16 Pro発売記念! 歴代iPhoneで撮った懐かしい猫写真を発掘【iPhone 3G~6s編】 -
第885回
デジカメ
”猫撮影の基本”第4弾! 室内猫なら1/250~1/500秒、動く猫なら1/1000秒とシャッタースピードをコントロール -
第884回
デジカメ
黒猫「ミル」の真面目な顔、悔しい顔……黒一色のおかげで目元や口元が際立つ写真が撮れた - この連載の一覧へ