●ストロング系の主流となるか
RTD市場は現在サントリーのストロングゼロ、キリンの氷結が2強。最近はアルコール度数7〜9%以上のストロング系、3%程度のほろよい系という2極がトレンドになっていて、各社開発に力を入れています。99.99はサッポロが初めて出したストロング系RTDです。
サッポロは、男梅サワー、キレートレモンサワー、愛のスコールサワー、り・ら・く・すなどを展開してファンを獲得したものの、市場の覇者にはならず傍流にとどまりました。冒頭のツイートでは99.99も傍流になるのではと書きましたが、口コミの広がりや評判を見ていると、ストロング系の覇権をとるほどの強さがありそうに思えてきました。
実際99.99は発売初週で60万ケースを売っています。同社の年間販売目標200万ケースのじつに3割を超える数です。冒頭のツイートは2週目にして2万5000リツイートを超えました。現時点でもいわゆる通知が止まらない状況にあり、とても危険な香りがします。
ただ危険といっても、強さという点だけでいえば、度数25%のペットボトル焼酎などのほうが危険性は高いです。ジュースのようにじゃぶじゃぶ飲めてアルコール度数がすさまじく高いお酒も世間にはたくさんあります。たとえばアブソルートウオッカなどは雑味が少なく、とても飲みやすい高純度のウォッカです。度数は40%ありますが、カクテルにするとすんなり飲めてしまいます。99.99だけが突出して危険なわけではありません。
しかし、実売141円でカジュアルに買えてしまう流行製品にこのような危険物が加わったことにはそれなりの恐怖をおぼえるところです。入手の容易さとは裏腹に、アルコールにおける危険物取扱者を自認する人だけが飲むことを許されるお酒であると感じます。自信のない方は有資格者による立ち会いのもと、くれぐれも注意して服していただきたく思います。こちらからは以上です。
書いた人──盛田 諒(Ryo Morita)
1983年生まれ、家事が趣味。赤ちゃんの父をやっています。育児コラム「男子育休に入る」連載。Facebookでおたより募集中。
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