パソコンのライフサイクルはどの程度が最適か
働き方改革は見方を変えるなら、作業効率の向上だ。時間を有効に活用し、残業を減らす意味でも、定期的なパソコンのリプレイスをするほうが、企業が成長する可能性が増して賢明なのだ。
古いパソコンを使い続けることで、導入コストは削減できるが、長期的な視点で考えると、古いパソコンを使い続けるための保守やサポートのコストが増大してしまう。さらに故障などで業務が止まってしまったら、そこは大きな損失になるだろう。
つまり長く持ち続けるコスト(場合によってはリスク)の増加分と導入コストとの転換点を見極めることが、効率よくパソコンをリフレッシュしていくポイントとなる。
少し古い資料だが、2012年にインテルの試算によるとその転換点は3年だった(参照:インテル「PCライフサイクルの管理:生産性とIT 効率の向上」)。たとえばHDDや光学ドライブといった可動部のある部材は、使用年数が増えれば増えるほど故障する確率は高くなる。光学ドライブならまだしも、HDDが突然読み書きできなくなったら業務に支障をきたしてしまうだろう。
耐用年数に注目して、買い替え時期を探る
ストレージサービスの「Backblaze」は四半期ごとにストレージの故障率を公開している(2018年第1四半期の調査結果)。ストレージサービス会社が導入するHDDは、容量も大きく、耐久性の高い製品が使われているケースが多いが、2013年に発表した故障率の調査結果のときは、容量も小さく一般に使われているものが多いときのもので、それによると、やはり3年を超えると故障率が急激に上がるようだ(参照:Backblaze Blog「How long do disk drives last?」)。
4年経っても80%は壊れないと思われるかもしれないが、その20%があなたのパソコンではないとどうして言い切れるだろうか。壊れてからでは遅いし、仮にデータが失われれば取り返せない損失になる。そういったリスクを回避するためにも、定期的なパソコンの買い替えは必要だろう。
ビジネスPCの場合、メーカー保証はだいたい3年で、必要に応じて4年や5年の延長保証をユーザーが選べるようにしている場合が多い。使っているパソコンに万が一トラブルが発生した場合、こうしたメーカーの保証がないと迅速な対応がなされず、業務に支障をきたしてしまうケースがある。そう考えると、まずは購入時の保証期間が切れたタイミングでマシンを切り替えるのが理想的となるだろう。
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