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SATA版Extreme Pro&HDDとPCゲームや動画編集でベンチマーク

“エキプロ”伝説再び、SanDisk Extreme Pro M.2 NVMe 3D SSDのストロングポイント

2018年06月26日 20時15分更新

文● 加藤勝明 編集●ジサトライッペイ

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高速なぶんだけ当然発熱する

 NVMe版Extreme Proのパフォーマンスが良好だが、高性能なSSDには常に発熱問題がつきまとう。そこで動作中のSSD温度をチェックしてみたい。

 今回はNVMe版Extreme Proを組み込んだシステムを10分以上アイドル状態で放置してから計測をスタートし、直後にCrystalDiskMarkの32GiB×9テストを実施する。今回の検証環境ではおおよそ7分程度で終了するが、その後アイドル状態で放置。この間の温度推移を「HWiNFO」で追跡した。

 室温は約24℃、PCはバラック組みでNVMe版Extreme ProはCPUから一番遠いM.2スロット(グラボの熱の影響を受けにくい)に固定している。また、サーモグラフィーカメラ「FLIR ONE」でも表面温度の状況を撮影した。

NVMe版Extreme Proの温度推移。青はストレージの占有率を示す。

上のグラフの開始2分までの区間をクローズアップしたもの。

サーモグラフィーカメラによるSSD表面の温度分布。左がアイドル時で、右が高負荷時。

 今回のテストはNVMe版Extreme Proにはヒートシンクの類は取り付けず、グラボのファンが起こす気流と室内の自然対流以外、空気の流れがほぼない状態なので、ややPCケース内部の状況とは違うものになる。だが、SSDの温度はアイドル時56℃、高負荷をかけると最大83℃まで上昇した。83℃あたりでサーマルスロットリングがかかるように見える。

 高性能なぶんかなり温度が高いように思えるが、NVMeのSSDではそもそもファイルコピーなどの負荷をかけてもすぐに終わる。約2.3GBの単一動画ファイルのコピーで3秒足らずだが、その程度の負荷なら2~3℃上昇しただけで負荷が終わってしまう。ごく普通に使う限りでは、温度の高低を考える前にSSDがアイドル状態に戻ってしまうだろう。もちろん、数百GBオーダーのファイル操作を実施するならヒートシンクの装着をオススメしたいが、そうでないなら特別要らないと言ってよいだろう。

まとめ:PCゲーマーはもちろん、クリエイターにオススメしたいSSD

 以上でSanDisk Extreme Pro M.2 NVMe 3D SSDの検証は終わりだ。SATA版Extreme Proに対し、アプリやゲーム起動ではあまり優位に立てなかったが、ファイルのコピー速度では圧倒した。HDD環境の人がNVMe版Extreme Proに乗り換えれば、劇的な効果を体感できるだろう。

 そして、動画編集においてもNVMe版のほうが軽快になることがわかった。PCゲーマーはもちろんだが、クリエイティブ系アプリを日常的に使っている人にこそ、このSSDは使って頂きたい。

 SATA SSDに比べるとNVMeのSSDはまだ割高感があるし、それを運用できるプラットフォーム(マザーボードやノートPC本体)も限られる。だがストレスの少ない作業環境を構築したければ、NVMe版Extreme Proを運用できる環境にプラットフォームごと乗り換える価値はあるだろう。

■関連サイト
SanDisk Extreme Pro M.2 NVMe 3D SSD製品ページ

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