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「N5005」とは違う山

音楽の魅力は色あせない―― AKG「K3003」レビュー

1970年01月01日 09時00分更新

文● 天野透/ASCII

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みんなちがって、みんないい

 「現代のAKG」と評したN5005に対して、K3003は「AKGのリスニングサウンド」を体現する存在だと僕は考える。N5005が音楽を余さず鳴らすことに特化した1本ならば、K3003は音楽を心地よく聴くことに特化した1本だ。

 カスタムIEMが一般化した今の流行のサウンドは“フラット”“モニター”が少々過剰に押し出され、必ずしもリスニングが心地良いものではないということをここ数年感じてきた。この傾向が激化すると、どのイヤフォンを聴いても似たようなモニターライク傾向になってしまい、没個性のディストピアと化してしまうだろう。 “たったひとつの正しい音”を過激に追及するということは、正しくない音を否定すること。それってつまり「オーディオメーカーは正しいものを作る一社でいいよね?」ということと同義だ。

 オーディオという世界がそんなつまらないものになってほしくはない、僕は心からそう願っている。フラットだったりドンシャリだったり、マッタリだったりカリカリだったり、多様なイヤフォン・ヘッドフォンの中から好みを選ぶ愉しみを、これからも味わいたい。なのでハイエンドの価格帯でキャラクターの異なるN5005とK3003を併売するAKGの方針を、僕は心から歓迎する。

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