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NEC、Windows 10とNeoFace利用のセキュリティゲート向け「顔認証」機

2018年02月07日 11時00分更新

文● 小林 久 編集●ASCII

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 NECは2月7日、同社の顔認証システム「NeoFace」を応用した「NeoFace Access Control」を発表した。ICカードなどをかざすと開錠するフラッパーゲート(セキュリティーゲート)に、顔認証機能を追加できるもの。

NeoFace Access Control

 オフィスビルの入り口はもちろん、ライブ会場での身分証明(転売対策)や、企業内にある専用ルームの保護といった用途にも応用できるそうだ。

 また、雑居ビルや複合テナント(下に商業施設、上にオフィスがあるようなもの)などで、二要素認証を使いセキュリティーを高められる。その際、生体認証として顔認証を使いたいといった要望があるそうだ。

 認証速度はほぼ1秒と短く、通過する際に立ち止まらずに顔認証ができる。特微量転送型であるため、撮影→認証→開錠までの時間を短く収められる。1分間に25面の通過を想定している。またシステム開発することで、勤怠システムなどとの連携も可能だ。

認証データの登録は機器だけで完結する。

見慣れた起動画面、Windowsベースになっている。

 Core i5を搭載したWindows 10ベースの製品で、本体サイズは幅150×奥行き153×高さ380mm。カメラ、ICカードリーダー、ソフトをワンパッケージに収めている。IP54相当の防塵防沫性能を持つ。ストレージには256GBのSSDを内蔵。ここに5000件の認証データを保持できる。顔認証の登録は、タッチパネル操作と内蔵ウェブカメラから簡単にできるが、証明写真などを集めてパソコンから転送することも可能。1辺500ピクセル程度の証明写真があればいいという。底部にPC的なインターフェースを持っている。RS-485で入退管理システムコントローラーと接続できるほか、警備員用ディスプレーとつなぐためのDisplayPort、入退ゲート用のデジタル入出力端子、LAN端子などを装備している。パソコンからネットを通じて、ウェブベースのUIで操作することもできる。

底部のインターフェース

 既存のゲートと連携して使用する形になるため、フラッパー業界の1位であるクマヒラや第2位の日本ハルコンなどとの協業も進めているという。

認識中の画面

 ちなみに、入退出を管理する際には入場用と退場用に2台が必要となる。これを2レーン用意し、さらにゲスト対応のため受付に1台を設置することを想定して5台セットの構成なども想定しているそうだ。その際は受付などに置いた登録専用機のストレージ(データベース)をマスターとして、ほかの機器をスレーブとして同期するといった形の構築が可能となっている。

 また6台以上使用する際には、サーバーをたてて、それを起点として各端末にシェアすることもできる。データベース管理サーバー「NeoFace Access Control Manager」(税抜80万円)を使うことで、最大100台の「NeoFace Access Control」の一括管理が可能だ。

 転売対策のため大規模会場に設置することを想定すると、5000人ぶんの認証では足りないが、その場合はエリア別に入場口を分けるなどの対応が必要だという。なお、基本的には1対1の認証を想定している。NeoFaceには群衆から、事前にウォッチリスとに登録した人物をピックアップする機能もあるが、この機能は使わない。

利用イメージ

 最大1.7m程度の距離から認識ができる。ゲートに設置する際には、60㎝程度の距離で高さ1~2m程度の位置にある顔を認識するといった範囲を想定している。セキュリティ強度が低くなるため、推奨はしていないが、マスク・サングラスを付けていても、認証できるモードもあるという。

 NeoFace Access Controlの価格は120万円(税抜)。受注はすでに開始しており、2月14日から順次出荷する。

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