望遠デジカメとはいえ、ズームはほどよいところで
そもそも超望遠で撮れるとなると、ついついアップで撮りがちなんである。
たとえばこんな感じ。同じ港で貫禄のキジトラを発見したのでつい望遠で撮ってしまった。
でもこれだとせっかく港で撮ってるのに望遠にしすぎて「どこで撮ったの?」が消えてる。港で撮ってるのに港っぽさが写ってない。
どのくらいのズームで撮るかって大事なのだ。
少し引いてやると、手前のロープや背景の港に泊まってる漁船の様子がほわっと入ってきて、ああ、小さな漁港に猫がいたんだなあというのがよくわかる。
強力な望遠に引きずられないこと、である。
猫をどのくらいの大きさで入れて背景をどのくらい広く入れるか、が大事なのだ。
具体的な撮影場所がわからないように撮るべきケースもあるので、それはけっこう気を使う。
今回は港っぽさがわかるように撮ってみた。
冒頭写真は港にいたキジシロ。少し段を下がったところにいたので、猫と港の様子を同時に捉えるにはこの角度だ、とこちらも猫と同じ高さまで下りて横から撮った写真。
これぞ漁港猫って感じにしてみた。
もうひとつ港っぽいやつを。同じ猫を別アングルで。さっきより少し望遠にしたのでちょっと雰囲気が変わってる。
港編の最後は防波堤の上でくつろいでる猫。
人なつこくて近づいても逃げないので、広角でぐぐっと寄ってみた。
さて、猫が似合う場所ベスト3といえば、小さな港・狭い路地・古い寺社である。今勝手にそう決めたわけだが、鞆の浦にはこの3つがどれもいい感じに揃ってるので、DSC-RX10M4で撮る鞆の浦の猫シリーズはまだ続きます。
本年もよろしくお願いします。
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筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書) (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)、『古地図でめぐる今昔 東京さんぽガイド 』(玄光社MOOK)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/
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