インターネット創成期からネットワークカメラの設定では苦労続きだった筆者は、ネットワークカメラの初期設定に思いきり手を焼いたことがいまだに軽いトラウマになっている。
トラウマの解消にはいろいろな対処法があるとは思うが、筆者の場合は、昨今のP2Pテクノロジーの発展と普及で一気に簡単設定に転じたネットワークカメラを手当たり次第に買うことだ。
すでに我が家には常時動作しているネットワークカメラが室外に1個、室内に2個、必要に応じて室内のあちこちに自由に配置換えできるモノが1個と、4個のネットワークカメラがある。
そして、それぞれの捉えている映像を国内外を問わず、出先からスマホやタブレット経由で自由に確認することを実現済みだ。
ネットワークカメラの普及は、ネットワーク機能が基本のスマホやタブレット機器の低価格化による浸透が理由の1つ。そしてもう1つは、従来のNAT越えやDDNSのような難解な時代を越えて、超簡単設定が可能な世界になったP2Pカメラの普及と低価格化の両者が原動力だろう。
一方、出先などからネットワーク経由で覗き込まないノン・リアルタイムの“放置型・動画カメラ”もネットワークカメラ普及の隙間でなかなか面白い発展と成長を遂げてきている。
今回、筆者がウェブサーフィン中に発見し、脊髄反射的に衝動買してしまったのは、そんな据え置き型の「ペットボトル型スパイカメラ」(メーカー:SeiTang、以降ペットボトルカメラ)だ。
本来のカメラの外観をしていないので、短絡的に“盗撮カメラ”だと考える大人もいそうだが、そもそもスマホを含むどんなカメラも使い方によっては危険な存在になりうるのは明確な事実だ。
飲み物も入れられる! 見た目がペットボトルのカメラ
筆者の衝動買いしたペットボトルカメラは、外側にシンプルなバーコードラベルだけが貼られた極めて素っ気ない茶箱で配送されてきた。早速パッケージを開くとちょっと濃い目で半透明の青いペットボトルが視界に飛び込んでくる。
同梱物は、ペットボトルとキャップ、日本語を含む5ヵ国語で記述されたマニュアル、日本語だけで書かれた片面の取扱説明書、アフターサービスカード、充電・データ通信用のUSBケーブル、カメラ本体、USB/ACアダプター、ペットボトル用ラベル(10枚)だ。
この手の商品にしては珍しく、カラー印刷されたオリジナルマニュアルも、追加の取扱説明書もアフターサービスカードもすべて日本語で記述されている。
実際の商品が配達され、自分で手に取るまで、ペットボトルとスパイカメラの関係がどういう形式なのかまったく想像がつかなかった。しかし、実際の商品を見て、なかなかチープトリックながら素晴らしい思いつきだと感動した。
実はペットボトルの胴体の一部がスパイカメラのサイズに合わせてえぐられており、そのヘコんだ部分にスパイカメラが収まると、本来の見慣れたペットボトルの格好になるという仕組みだ。
量産が簡単で、特殊な形状でも一番コストが安いであろうペットボトル側に特殊性を持たせる考えは素晴らしい。
基本的にカメラはペットボトルの外側で一体化し、ラベルを取り付けるとはじめて我々の見慣れたペットボトル形状になる。
それゆえ、ペットボトルには実際にお気に入りの飲み物を入れて持ち歩いてもまったく問題ない。考え方によれば究極の“モバイルスパイカメラ”だとも言える。
ペットボトルと合体するスパイカメラは、一般的なペットボトルのPET素材とは異なる同系色のプラスチックで統一されている。
表面の中央にはレンズ、その左上には電源のオン/オフと動画撮影、動作検知のモード設定スイッチ兼用の四角いボタンが配置されている。
内部には400mAhのリチウムイオンバッテリーを内蔵しており、フル充電で約180分の動画撮影を実現している。
また、録画するために64GBまでのmicroSDカードに対応するスロットを備えており、映像フォーマットは1920×1080のAVI形式(30fps)で記録できる。なお、10分以上の連続動画は、約10分の映像が1GBとなって複数個作成される。
スパイカメラのmicroSDカードスロットのすぐ横にはmicroUSBポートが用意されており、本体の充電と、保存された録画ファイルをUSB接続されたPCで読み出すことができる。
スパイカメラ本体の充電は、付属のUSBケーブルとUSB/ACアダプターを用いて家庭のコンセントから約2時間半ほどで完了する。
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