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フルサイズ一眼とAPS-C一眼はそんなに違うのか!? 第3回

フルサイズ一眼「EOS 6D MarkII」とAPS-C一眼「EOS 80D」、背景のボケ方の違いも重要!

2017年08月10日 12時00分更新

文● 周防克弥

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用意されているレンズの性能も考えたい!

EOS 6D MarkII+24-70mmの70mm側、F4.0開放で撮影。望遠側ということもあるが絞り開放ではやはりかなり被写界深度は浅い。フルサイズ機はピントがシビアなのでしっかり意図した場所に合わせて撮るのを心がける必要がある

EOS 6D MarkII+24-70mmの70mm側、F4.0開放で撮影。望遠側ということもあるが絞り開放ではやはりかなり被写界深度は浅い。フルサイズ機はピントがシビアなのでしっかり意図した場所に合わせて撮るのを心がける必要がある

EOS 6D MarkII+24-70mmの70mm側、F4.0開放で撮影。ピントの精度と動作速度に不満は感じず、的確にピントが合う

EOS 6D MarkII+24-70mmの70mm側、F4.0開放で撮影。ピントの精度と動作速度に不満は感じず、的確にピントが合う

 筆者が商品撮影を行なう場合にAPS-C機を多く使う理由がここにある。レンズの絞りは絞ったほうがピントの合う範囲、被写界深度は深くなるが、レンズの性能として絞りすぎると解像力が低下してシャープネスが甘くなる傾向がある。

 なので、できるだけ絞りたくないが、しっかりピントの合う範囲を確保したい場合にフルサイズ機よりもAPS-Cサイズ機のほうが使い勝手がよくなるのだ。

 もちろん、すべての撮影が深い被写界深度を求めるわけではないので、ボケを大きくしたい場合にはフルサイズ機での撮影を行なうこともある。

 つまり、フルサイズ機とAPS-C機でどちらが目的にあっているかで使い分けているわけだ。

 フルサイズ機とAPS-C機では周辺機器での差もある。交換レンズはフルサイズ用とAPS-C用とで分かれているメーカーがほとんどだ。

 基本的にフルサイズ用のレンズはAPS-C機に装着可能だ。逆はというとやはりメーカーによって違いがあり、キヤノンではAPS-Cサイズ用のレンズはフルサイズ素子を採用したデジカメに装着することはできない。

 ニコンではAPS-C用のレンズをフルサイズ機に装着できるが、自動的に撮像素子がAPS-Cサイズにクロップされる。

 そして、注目すべきはレンズのラインナップでフルサイズ機用に用意されているレンズはハイスペックなものが多いが、APS-C用のレンズはコスト重視のレンズが多い。

 フルサイズ機とAPS-C機は目的で使い分けるのが一番いいが、何台も購入できる人ばかりではないだろう。

 一応フルサイズ機であれば後からトリミングでAPS-Cサイズ機と同様の結果を得ることは可能なので、金銭的に余裕があるならぜひフルサイズ機を検討していただきたい。

速度面は両機ともほとんど同じ

 ここまで、画質について比べてきたが、速度という面においてはどうなのだろう。

 一般的には、フルサイズ機は連写速度やAF速度においてAPS-C機に劣ることが多い。しかし、EOS 6D MarkIIとEOS 80Dについては、あまり変わらない。

 連写速度は、EOS 6D MarkIIが 秒間6.5コマなのに対して、EOS 80Dは秒間7コマの連写が可能。EOS 80Dのほうがやや速いが、大きな差がない。

 AF動作についても、両者で大きな違いは感じられなかった。EOS 80Dは1世代前の画像処理エンジンを使用しているので、それもうなずける。

 速度を求めるのなら、フルサイズ機なら「EOS-1D X Mark II」、APS-C機なら「EOS 7D Mark II」といった上位機種を選ぶといいだろう。

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