中国ブランドのIT製品はよくなった。ノートPCや、スマートフォン、スマートテレビにDJIのドローンなど、中国ブランドでも問題なく使えると認識される製品が増えてきた。
中国で売られる中国ブランド製品で抵抗がなくなったのは、低価格な割に高スペックな小米(Xiaomi)のスマートフォンがトリガーで、それ以降中国向け中国製品に抵抗のない人が増えてきたのではないかと思う。
筆者はせっかく中国にいるのだからと、PC、スマホ、プリンター、スマートテレビ、ゲーム機、周辺機器までできるだけ中国ブランドで揃えようとしている。
スマートフォンが普及した最近の中国では、スマホとBluetoothで繋がり専用アプリでコントロールする変わり種IT製品をよく見るようになった。中国でのリアルショップでもネットショップでも想像だにしなかった製品が続々と出てきて、新製品捜しが楽しくなった。
とはいえ、その面白そうな製品が期待に沿った出来かというと話は変わる。買ったはいいものの、1ヵ月以内に壊れてしまったというのはまだいいほうで、そもそもとして商品として成立していないというモノを掴まされることがしばしばある。
日本円にして数百円程度の安物ならばダメな結果も受け入れられるが、1万円クラスの出費で製品が売り物というレベルでない場合、精神的ショックは大きい。
調査会社やITメディアサイトに寄せられる不満
中国のビッグデータを使った調査会社「奥維雲網(AVC)」は今春、ECサイトでの家電製品購入者の「製品を購入して後悔した」という不満つぶやき率を分析し、発表している。
これによると、届いたテレビ製品への愚痴は18%、冷蔵庫は14.2%、洗濯機は18.3%、エアコンは12.5%となっている。
テレビへの具体的な愚痴では、「ユーザーインターフェースが使いにくい」「画質・音質がよくない」「繋がると聞いたのにネットに接続できない」といった品質面が45%、ほかにはアフターサポートや、「年老いた家族の家に送ったのに配送者が設定しないまま帰っていった」といった配送面の不満がある。白物家電では騒音が主な不満だ。
また、IT情報サイト大手「中関村在線(ZOL)」によれば、1000元(1万6000円強)以下の低価格なスマートフォンでは「バッテリー残量がすぐなくなる」「スマホ本体の金属が薄すぎて華奢(きゃしゃ)」と言った不満が見られる(筆者が購入した安価なスマートフォンでも同様の印象がある)。
さらに同サイトが調査した、いまだ購入者の多い自作PCの低価格PCケースについては「紙のような酷い板材(29%)」「つくりが手抜き(20%)」「サウンドのコネクター類が壊れてた(11%)」などの不満が挙がった。

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