大手クラウド事業者のニーズですでに“完売”、次期データセンターも2019年開設へ
デジタル・リアルティが日本進出、第一大阪データセンターを公開
2017年05月19日 07時00分更新
東京への展開ももちろん検討、買収など「あらゆる可能性は否定しない」
それではなぜ、大阪からの日本進出になったのか。スタイン氏やケニー氏によると、当然ながら東京市場にも注目しているという。今回は、具体的な顧客ニーズが大阪にあり、土地も4年前に取得していたことから先行した、というのが実態だという。
スタイン氏とケニー氏は、繰り返し関西圏のダイナミクスと成長ポテンシャルを強調するとともに、震災後、電力危機に見舞われた東京の“オルタナティブ”として大阪が注目されたことにも触れながら、大阪データセンターに対する期待を語った。
「もちろん東京(へのデータセンター建設)についても検討している。日本における市場の大半は東京と大阪だからだ。とはいえ、まずは4年前に取得した土地がある大阪からスタートし、顧客の需要を取り込みながら、日本での成長を続けていきたい。東京でビジネスを拡大していくためには、長期にわたって、辛抱強く取り組んで行くプロセスが必要となるだろう」(ケニー氏)
ちなみに、デジタル・リアルティでは昨年、欧州(ロンドン、アムステルダム、フランクフルト)で合計8つのデータセンターをエクイニクスから買収している。日本市場における買収の可能性について尋ねたところ、ケニー氏は「われわれは500万ドルの小規模な土地取得から、8億ドルのデータセンター買収、20億ドルのM&Aまで、ビジネス機会さえあれば、あらゆる可能性は否定しない」と述べた。
「今後、日本が次世代のデジタルエコノミーで発展していくにあたって、デジタル・リアルティではそれを継続的にサポートしていく考えだ。データセンターにおいて、サステイナブルな(持続可能な)キャパシティ供給を行っていく」「日本の企業には、ぜひわれわれのグローバルなキャパシティを活用できるメリットを理解していただきたい」(スタイン氏)