ソケットAM3とのお付き合いはどれほどになっただろうか。長寿なソケットだった。そう、ようやく「過去形」にしてもよくなった。発売を控えているZenよりも先に、最新ソケットAM4を採用した第7世代APU「Bristol Ridge」とA320チップセットが、多くのBTO向けPCで採用され、販売されている。今回はユニットコム様に、A8-9600を搭載したデスクトップPC「Stl-M03A-A8-EZS」をお借りしたので、その性能をチェックしていきたい。
Stl-M03A-A8-EZSは「Radeon R7 Graphics」を内蔵したAPU「A8-9600」を採用、メモリ4GB(DDR4 PC2133 4GB×2)、240GB SSDを備える。インターフェースはHDMI出力のほか、DVI-D、D-Sub15ピン、シリアルポート(D-Sub9ピン)、USB3.0×6、USB2.0×2、ギガビットLANなどを備える。ストレージは高速な240GB SSDを搭載しながら、5万6980円(税別)という安価な価格を実現する。
USBポートは前面にUBS3.0×2、背面にUBS2.0×2、USB3.0×4と豊富に用意されているため、まず困ることはないだろう。またPS/2ポートもあり、マウスやキーボードにこだわりがある人でも活用できる。
光学ドライブはDVDスーパーマルチを搭載。本来、A8以降のAPUではBlu-rayのアニメを60fpsで視聴可能にする映像補完技術「Fluid Motion」が利用できる。しかし、同社はWindows10 のAnniversary Updateを適用するとFluid Motionが使えなくなるという不具合があるとのことで、標準でBlu-rayドライブと、Fluid Motionを利用できる再生ソフト「PowerDVD 16 Ultra」のバンドルモデルの出荷を停止している。不具合が解消次第出荷するとのことなので、アニメの再生を重視するなら、その対応待ってみるのもいいだろう。
© 2015 川原 礫/KADOKAWA アスキー・メディアワークス刊/AWIB Project
マザーボードはPCIe2.0スロット×2、PCIe3.0スロット、PCIスロット、M.2スロットが空きとなっている。また、5インチシャドウベイ×1、3.5インチシャドウベイ×2は空きとなっており、ストレージの追加も可能。ただし、SATAは4ポート中、3ポートが埋まっているのでストレージはひとつ追加できるといったところだ。もしくは、PCIeのSATAボードを使用しての拡張するのもアリだろう。
マザーボードのソケットは最新の「AM4」で、「SOCKET1331」とプリントされているように、ピン数は1331本と従来のAM3よりも増えている。CPUクーラーのリテンションは、微妙に支持体の形状が変化しているが、従来の製品も流用できそうなので、コダワリを持っている人は自己責任で試してみるのもいいだろう。
もちろん、Stl-M03A-A8-EZSはBTOに対応するため、PCパーツを自分で購入しない人でも、いろいろなパーツや周辺機器、ソフトウェアを追加購入できる。たとえば、標準で一般的なマウスやキーボードは付属するが、ロジクール製のワイヤレスマウスやキーボードを選択したり、19.5インチから27インチまでの豊富なラインアップから液晶ディスプレーを追加で購入できる。自宅でも仕事で使う、オフィスファイルを開いて作業したいといった人なら、期間限定特価で通常よりも安く買えるMSオフィスの追加購入がオススメだ。