キー入力は優しくソフトにがコツ
YOGA BOOKのキーボード(Halo Keyboard)は、ユーザーがキートップを打つたびに、個々のキー入力エリアをリアルタイムに検出し、微妙に異なる指先とキートップの位置関係を毎回調整し、同じユーザーがYOGA BOOKのキーボードを使えば使うほど、ユーザーの癖にあわせて自分仕様に最適化される仕組みを搭載しているようだ。
残念ながら左右の各一本指入力の筆者の入力手法にどれだけ貢献してくれるかは未定だが、タッチタイプのユーザーならその効果は計り知れないほど大きいのかもしれない。
この使えば使うほど成長してゆくキーボードは、YOGA BOOKの目玉機能の一つだが、残念ながら筆者には猫に小判、豚に真珠を掛け合わしたより価値がなさそうに感じてしまった。
そして、YOGA BOOKへの賛否で最も個人格差の大きいのは間違いなくフラットなキーボードに対する指先の感性だろう。
筆者は当初、かなりの力でキーボードを叩いていたが、このキーボード、タッチに応じて「ピッ」という音と、それに続いてキーボード全体が振動する“ズン”という感覚が馴染めなかった。
もちろん、サウンドも振動も設定でオフにすることは可能だが、筆者がやって一番効果的だったのは打鍵パワーを落として、模様のようにフラットなパネル上に表示されたキートップに軽く触れる程度に抑えたことだった。
このフラットなキートップは、意外とタッチの感性は優秀で、キートップを意識的に強く叩く必要はまったくなさそうで、優しく触れる程度のキー入力が最適のようだった。
いつもキーボードにはそれほど執着のない筆者だが、ここまでくれば、一度はやってみたくて、YOGA BOOKのキーボード部分に愛用のトラックポイント付きのBluetooth ThinkPad Keyboardを載せて、高速二本指タイピングをやってみた。やはりこの感覚には、さすがのYOGA BOOKも到底敵わない。
両者の合計重量を測定してみたら、1112gだった
YOGA BOOKとThinkPad外付けキーボードの両方を持って歩こうかとも考えて重さを測ってみたら、なんと実測で両者の合計が1112gだった。
この2つを組み合わせて、あと112gくらいダイエットできなきゃ伝統あるThinkPadのエンジニアとしては間違いなく失格だと思うので、「次回のThinkPadはぜひとも、1kgを切る究極のThinkPadを頑張ってほしい」と考えた次第だ。
この価格なら買っても悔いなし!
YOGA BOOKは、全体のコンパクトさと、日々、入力精度を自ら改善するHaloキーボード、リアルペンによるナチュラルな手書き文字やイラスト入力。そしてたった9.6mmの激薄な本体。総重量690gでWAN対応のWindows 10モバイルPCだ。なんとこのスペックが6万円前後で購入できるのは最高にハッピーだ。
今注文しても大幅に出荷量が改善されない限り、年内入荷は絶望かもしれないが、間違いなく今オーダーしなければ年初にも手に入らない久しぶりの逸品モバイルだ。
今回の衝動買い
アイテム:「Lenovo YOGA BOOK Windows 10 Home WANモデル」
価格:ヨドバシ・ドット・コムにて6万4580円(筆者自身は知人から入手)
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるKOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。

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