さくらの熱量チャレンジ 第10回
tsumugの牧田さん、さくらフェローの小笠原さんと熱量対談
話題のスマートロックtsumugの牧田さんが語るさくらとの共創
2016年11月29日 07時00分更新
10月28日、クラウドコンピューティングEXPOのさくらインターネットブースにおいて、不動産業界向けのスマートロックを手がけるtsumugの牧田恵里さん、さくらインターネット フェローの小笠原治さん、アスキーオオタニとのIoT座談会のニコニコ生放送が行なわれた。(以下、敬称略)
10月28日、クラウドコンピューティングEXPOのさくらインターネットブースにおいて、不動産業界向けのスマートロックを手がけるtsumugの牧田恵里さん、さくらインターネット フェローの小笠原治さん、アスキーオオタニとのIoT座談会のニコニコ生放送が行なわれた。
名だたるWebサービスを送り出してきたさくらインターネット
オオタニ:はい。本日2本目のニコ生セッションは「障壁は共創で乗り越えろ!tsumugとさくらがIoTのコラボを語る」というタイトルで、おもにさくらとスタートアップの共創について座談会やらせていただきます。まずは、小笠原さんの方からスタートアップ支援という文脈について説明してください。
小笠原:支援というとおこがましいんですが、将来のお客様になってくれるといいなあと思って、さくらは古くから自社のリソースをスタートアップに投資させていただきました。古くはミクシーさんやグリーさんも、最初はさくらを使ってもらっていました。
オオタニ:事業が大きくなると出て行ってしまうので、「最初は」というのがやや残念なんですが。
小笠原:そうですね。「さくら卒業モデル」とか言ってますから、それはなんとかしたいんですけど(笑)。最近では、スマートニュースさんなども卒業生ですね。メルカリさんは残留組でかなり大事な顧客になっていただきました。こうしたWebサービス事業だけではなく、ハードウェアのスタートアップとも共創できたらいいなと思っています。
オオタニ:で、さくらのIoT Platformというサービスの説明もぜひ。
小笠原:はい。特徴的なのは、通信モジュールから、LTEなどのモバイル通信網、専用線でつないでいるキャリア、さくらのデータセンター内の閉域網まで一気通貫でデータを上げてこられる。インターネットとはAPIを介して、つながるということで、安心してデータを上げられる環境を提供しています。たとえば、今回のtsumugさんが扱っているのも「鍵」ですので、インターネット経由で上がるのは怖い。通信モジュールのところから、安心・安全を担保するのが、さくらのIoT Platformです。
オオタニ:もともと、小笠原さんはDMM.makeの時代からスタートアップの方々とはけっこうつながっているんですよね。
小笠原:そうですね。個人的にスタートアップの方々がよくやってくる立ち呑み屋さんをやっているので(笑)。
賃貸物件の物理鍵は危険がいっぱい
オオタニ:はい。お待たせしました。続いて不動産向けのスマートロックを手がけているtsumugさんの紹介です。5月にアスキーでも伊藤が記事を書かせていただいていて、「いいね」が700越えなので、B2Bとしてはかなり注目度が高いですね。
牧田:ありがとうございます。
オオタニ:製品については、動画を観た方が早いということで、動画を用意していただきました(以下、動画を観ながら)。
牧田:スマートロックはいわゆる「通信する鍵」ですね。スマートフォンや暗証番号、FeliCaなどのICカード、AppleWatchなどでドアを開けることができます。通信できる鍵なので、鍵の貸し借りができるようになっていて、時間限定ということも可能です。いろいろな開け方もできるし、鍵の権限を制限することもできると。
オオタニ:開かないときの対応も動画でやってますね。
牧田:はい。スマートフォンで管理会社に連絡すれば、遠隔で緊急用の鍵を発行することもできます。あと、加速度センサーとかも入っているので、強引に開けようとしたり、異常を検知するとメールやチャットで教えてくれます。システムと連携して、ブザーを鳴らしたり、カメラでチェックすることも可能です。
オオタニ:なるほど。このようにtsumugのスマートロックはいろいろな機能を持っているのですが、現状の鍵にはいろいろ問題点ありますよね。
牧田:はい。鍵の受け渡しって、みなさんにはあまりなじみがないと思うのですが、賃貸物件の内見するときって、仲介業者が玄関の横にある鍵ボックスから鍵を取り出していたりします。物理鍵だと受け渡しの手間が発生してしまうので、こういう方法をとるのですが、物件によってはポストの中に鍵があったりします。
オオタニ:かなり危ないですよね。
牧田:AirBnBでもこういう鍵の受け渡ししているところあります(笑)。こういう危険な物理鍵の受け渡しをどう安全にやろうかというところで、最近出ているのがスマートロックです。
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