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ディープラーニングはゲーマーの「直感」を学べるのか

ゲーマーの直感、タンパク質構造解析でコンピューターを超える

2016年09月26日 15時11分更新

文● 行正和義 編集/ASCII.jp

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foldit、タンパク質の長い分子は複雑怪奇な形状に折りたたまれている

 ミシガン大学は9月16日、タンパク質の構造解析分野においてコンピューター解析を超える成績をオンラインゲーマーが上げたと発表した。

 タンパク質の長くて複雑な分子は細胞内で複雑な形状に折りたたまれており、構成する原子やその配列が分かっていても立体的な構造は不明なものが多い。とくにタンパク質は折りたたまれた状態で働くため、どのような働きがあるかといった研究には立体構造を解析することが重要となっている。分子の立体的配置には一定の法則があるものの、大きな分子では最適な形状を導き出すのにスーパーコンピューターが必要なほど計算力がかかる。

その分子の立体構造があり得る構造かどうかがスコアになり、大きな分子であればあるほど取り得る形状は多種多様となり、最適な(実際に存在する)形状を推測するのは非常に難しい

 このタンパク質の立体構造をクラウドソーシングで解析しようという試みが行われている。「foldit」と呼ばれるプロジェクトで、ワシントン大学が開発して2008年から公開されている。タンパク質の折りたたみ構造がオンラインパズルゲームとして提供され、構成要素を組み合わせてタンパク質の立体モデルを構築する(あり得る構造かどうかはスコアとして計算可能)。パズルゲームとして楽しめるように作られていて世界中から多数の参加者があり、実際に複雑なタンパク質構造の解析に成功。新たな課題(現在のところ構造不明なタンパク質)が与えられるとグループで取り組むなど、分子生物学分野においてもクラウドソーシングとしても成果を上げている。

folditでは小さな分子の組み合わせからチュートリアルが始まる 

 今回、ミシガン大学では結晶学の専門家やコンピューターモデリングを学ぶ大学生、2つの別々のコンピューターアルゴリズムなども参加して課題に取り組むコンテストを行なったところ、最高の成績を上げたのはオンラインで参加しているゲームプレーヤーだったという。folditは人間のプレーヤーがクラウドソーシングでタンパク質構造解析するだけでなく、人間のプレーヤーが立体構造を把握する「直感的な」ノウハウを収集して解析技術に取り入れることも目的のひとつとしている。研究グループでは、今回得られたゲーマーのコツを組み込むことが次の研究ステップになるとしている。

 なお、folditはWindows版とMac版とLinux版が無料公開されており、簡単な分子組み立てパズルから操作法やタンパク質折りたたみの原理を学ぶチュートリアルが完備されている。

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