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格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す! 第64回

格安SIMをサブで使う便利さ! 「ASUS ZenFone 3」でSIMの2枚差し

2016年11月18日 12時00分更新

文● 正田拓也

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料金面で2枚がお得な場合もある

 さて、2枚差すということになると、コスト面で心配だ。同じ契約のSIMを2枚にすれば、2倍だけ料金がかかる。しかし、単純に倍になるばかりではない。

 例えば「イオンモバイル」で音声通話付き月間8GBプランは2680円(税、ユニバーサルサービス料別)だが、それを4GBとして1580円。

 さらに、データ通信専用の4GBプランの980円を契約して同時挿入すれば、合計8GB利用できても合計2560円。片方の容量がいっぱいになったらデータ通信するSIMを切り替える必要になるが、月間120円安くなる。

 イオンモバイルの場合は、別回線に初期費用がかかり、あまり旨味はないが、サービスの質が異なるSIMを組み合わせることで、お得さだけでなく、便利に活用することもできそうだ。

 例えば格安SIMでなく、ドコモと最小の容量を契約しておき、サブで格安SIMのデータ通信という組み合わせもできる。

 速度低下が少ないドコモ契約のSIMは、夜間や昼休みといった格安SIMの速度低下が気になる場面で利用し、普段のデータ通信はデータ専用契約の格安SIMでするという具合だ。

 この場合でも、ドコモ契約の音声通話の待受は可能で、着信を逃したり、SMSを受け取れないということもない。まさに両面待受のできるDSDS対応端末ならではだ。

ドコモのFOMAと併用する場合の問題

「My docomo」で料金を確認したところ。ZenFone 3の利用から数日たって500円が計上された

「My docomo」で料金を確認したところ。ZenFone 3の利用から数日たって500円が計上された

 前回も紹介したが、サービスの異なるSIMを組み合わせるという考え方では、音声はドコモのFOMA契約のSIMで、データは格安SIMを組み合わせて同時に挿入する使い方もある。

 音声通話はカケホーダイプランは月額2200円(税別)で通話し放題、データは格安SIMでとことん安く済まし、それを1台で実現するという組み合わせだ。

 前回も指摘しているが、これはドコモブランドのフィーチャーフォンを使っていれば、2200円の基本料金で済んでいるが、データ通信を使わなくてもスマートフォンにSIMを挿入して利用すると、プラス500円の2700円となる。

 ドコモのSIMを挿入した瞬間に料金表示が変わるのではなく、数日たった後に「指定外デバイス利用料」として500円が計上されていた。

 最近では5分間以内は定額通話というオプションが格安SIMにも登場しており、格安SIMの音声通話の弱点が克服されてきている。

 データ通信も音声通話もそういったサービスのあるSIMに乗り換え、音声通話も5分以内が多いなら、SIMを別々にする理由はなくなった。

 音声とデータを別々に使うだけのためのDSDS対応スマートフォン利用は、急激にメリットが少なくなっている。

SIMを同時に使うのは面白いが……コスト的なメリットは少ない

 料金面でのメリットはあまり感じられなくなっているが、しばらく使ってみて、auとドコモのネットワークの同時利用や、SIMの切り替えは非常に面白い。

 どちらかというと、料金や使い勝手の良さといよりも、マニア的視点で楽しめるかどうかがDSDS端末、特にauにも対応しているZenFone 3を利用するカギとなるのではないだろうか。

 そういった点で楽しめるならDSDS端末は非常にオススメとなるが、本来の格安SIMのメリットであるコスト面で有利かといえばそうでもなく、慎重になる必要がある。というのが、正直なところである。

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