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盛田 諒の「アスキー家電部」 第26回

ふとん掃除できるスティック掃除機 エレクトロラックス

2016年08月24日 10時00分更新

文● 盛田 諒(Ryo Morita)

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 日本人が好きな多機能タイプだ。実際ちょっと欲しい。

 エレクトロラックス・ジャパンが24日、1台でコードレススティック掃除機、ハンディ掃除機、ふとん掃除機の3役をこなす「エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー」を発表した。実売予想価格は5万3800円、9月9日発売予定。

 ハンディ掃除機のノズルを、付属の「ベッド・プロ・パワーUVノズル」につけかえてふとん掃除ができる。ノズルの底についているLEDライトからUV(紫外線)を照射して除菌しながら、ハンディ掃除機としてゴミを吸う仕組み。

 同社が第三者機関に依頼した調査によればダニアレルゲン除去率は98.1%。ダイソン97.0%、レイコップ97.2%など競合と比べても優位にあるとしていた。

エルゴラピード・リチウム ベッド・プロ・パワー(手前の2機種)

ハンディ掃除機に専用ノズルをつけてふとん掃除ができる

約1.27kgと軽い。UV LEDライトを照射して除菌しながらゴミを吸う

 ノズルには簡易的な回転ブラシがついていて、糸くずなどが絡んだとき取り外してお手入れできる。ノズルは同機種専用で、他の製品では使えない。なおノズルが床(布団)から5.5cm離れると、安全のためUVライトは消える。

 運転時間は通常45分(最大運転時15分)で競合スティック掃除機と比べても長め。充電時間は4時間。本体重量は約2.6kg、ハンディ掃除機時は約1.2kg。ベッド・プロ・パワーUVノズルをつけても約1.27kgと軽い。ダストカップは容量500ml。ホース、長いすきまノズル、布用ノズルが付属する。

 他社のふとん掃除機と比べてみると、静かで軽いことはたしか。レイコップは約2.3kgと重く、吸引力を売りにしているダイソンは騒音が大きい。

 レイコップがUVランプとともに搭載した「たたき機能」「あたため機能」などは非搭載。「消費者が求めているのはゴミがどれだけ取れるか、それを叶えるためにたたき機能・温風機能は必要ない」(エレクトロラックス)。

ノズルのボタンでUV LEDをオン・オフする

ブラシは取りはずしてお手入れができる

左からレイコップ、ダイソン、エレクトロラックス。軽く、比較的騒音が少ない

エレクトロラックスの裏側

レイコップの裏側

 ふとん掃除機としては後発の同社が狙うのは「ちょこっと掃除の延長」。メイン掃除機として使えない、収納場所をとるといった消費者の不満にこたえて「気づいたときにサッと掃除できる」3in1の製品を開発したという。

 なおスティック掃除機とハンディ掃除機の2in1クリーナー「エルゴラピード・リチウム スタンダード」(3万8800円)、「エルゴラピード・リチウム カラーポップ」(2万3800円)も同日発売。こちらにふとん掃除ノズルは付属しない。

 エレクトロラックスは日本で初めてコードレススティック掃除機を売ったメーカーだ。初代「エルゴラピード」を物珍しさで買ったのは8年前、20代で2Kマンションに1人暮しをしていたころ。かっこいい見た目に「これはいい買い物をした」と思い、エルゴラピードを飾りつけたリビングの写真をミクシィに投稿していた。モテるとでも思っていたのか。思い返すと胸が締めつけられる。

 最新機種は当時から中身が相当進化していた。

 たとえば左右ひねりが軽くなり、テーブルの脚などをよけながら掃除ができる。ノズルにLED照明がつき、暗いところのゴミも照らして吸える。細かい点だとノズルについたボタンを足で踏むとパワーブラシにからんだ糸くずを切る機能があり、ゴミを捨てるときフィルターについた綿ぼこりをカップに落とす機構もついた。これが8年の成果というものだ。わたしは8年経ってもいまだにスティック掃除機を構えて「これはかっこいいぞ」と喜んでいる(関連記事)。

 最近、同社はスティック掃除機としてはダイソンや国内大手メーカーに飲みこまれがちだ。新しいコンセプトを打ち出してくれたのは初代ファンとしてうれしい。専門のふとん掃除機を凌駕するという吸引性能が本物なのか試したい。

20台のわたしを刺激した初代エルゴラピード




盛田 諒(Ryo Morita)

1983年生まれ、記者自由型。戦う人が好き。一緒にいいことしましょう。Facebookでおたより募集中

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