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10万円台半ばで組める本格システムを提案

マランツがCD6006/PM6006を発表、欧州で高評価のエントリーシリーズ

2016年05月30日 10時00分更新

文● 小林 編集●ASCII

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 マランツは5月30日、CDプレーヤー「CD6006」とプリメインアンプ「PM6006」を発表した。価格はそれぞれ5万1840円、6万4800円。6月中旬の発売を予定している。

 6000シリーズは単品コンポのエントリーシリーズとして、特に欧州で人気が高い製品だ。国内ではCDプレーヤーだけを投入していた時期もあったが、2013年にデジタル入力対応のアンプ「PM6005」を投入したところ、セット購入が増加。アンプだけでなくCD6005の売上も伸びたという(CD6004との比較でCD6005は55%の出荷実績)。

 発表されたのはこのCD6005/PM6005の後継機種だ。価格は据え置きで、内部に改良を加え、音質を改善した。

 また192kHz/24bitの入力が可能なデジタル回路はシールドケースに封入。コンデンサーでデジタル部のノイズ対策を施したり、カップリングコンデンサーの再選定なども行っている。デジタル入力は同軸1/光1から、同軸1/光2に変更となった。

 CD6006は、DAC ICにCS4398。バッファーアンプモジュールにHDAM-SA2を採用している。改善点としては樹脂製のフット部のインシュレータのリブを増やし、重くしたほか、設置面のフエルトをAV802と同じ素材に変更した。また、従来機種では省略されていた5~60秒のクイックリプレイ機能も復活している。ヘッドフォンアンプも3段階のゲイン切り替えが可能となった。

 PM6006の改善のポイントは、オーディオ出力ドライバー素子を見直したことが挙げられる。ボトルネックとなっていた部分を改善し、瞬時電力供給量が42%アップした。従来の22Aに対して、31Aの供給が可能となり、低域の力感やグリップ能力が改善したという。このクラスの製品だが、最終段にカスタムコンデンサーを使用している。物量投入できるのは海外を中心に支持を得ていることの表れだろう。

 D&M取り扱いのスピーカーとセットにした販売も積極的に実施。B&W CM1とセットにしたリファレンス・システムは26万7840円、DALI ZENSOR1と組み合わせたスタンダード・システムは16万3944円となる。

地味な変化だがサイドで使用しているビスも上位機と同じ銅メッキとなった。これまで安定した供給が難しいということでエントリー機では断念していたもの。

 マランツの試聴室で、旧機種のCD6005/PM6005の組み合わせから、プレーヤー・アンプの順に変更。CD6006/PM6005、CD6006/PM6006の組み合わせを順に聞いた。スピーカーは新しいB&W 800 D3シリーズ。女性ボーカル(Jennifer Warnesの『The Well』)を聴く。

 新旧の差は確かに感じる。プレーヤーの変更では空間表現、高域、明瞭感/アタック感、そしてタイトな低域という順番で変化を感じた。これは聴いていて筆者が、知覚できた順に書いているもので、個人的に変化の度合いが大きいと感じた要素である。次に、アンプの変更では低域の重量感が加味され、中高域よりに感じた音の腰が据わる。音から雑味が減って全体に音に余裕が出てくる、そしてベースの長い音のズズーンと持続する感じがより印象的だ。ドライブ能力が明確に向上しているのだろう。

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