40V型クラスで10万円前後とかなり身近な価格になった4Kテレビ。しかし、それでもまだ高い、という読者もいそうな気がする。
実は、安くなっているのは4Kテレビだけではない。PC用の4Kモニターも価格の低下が進んでおり、最安ベースなら5万円を切る価格で購入できる製品もある。この安い4Kモニターをテレビとして利用できたら、かなり安く4Kテレビ環境が構築できるのではないか……。
というわけで、4Kテレビ特集の第3回ではPC用の4KモニターでテレビやBDを視聴したらどうなるか、試してみたいと思う。
チューナーがない、だけではない
薄型テレビとPC用モニターの違い
薄型テレビとPCモニターの最大の違いはTVチューナーを内蔵するかどうかだ。これについては、別途TVチューナーを追加する必要がある。
肝心なのは画質となるだろう。4Kテレビの液晶パネルは通常IPSかVAか、という選択肢となるが、4KモニターはTN方式を採用する製品もある。特に、低価格の製品はTN方式のパネルを採用することが多いようだ。
そして、現在のモデルを確認したところUHD Blu-rayソフトなどで採用されるHDRには非対応。だが、PCモニターも薄型テレビ的な画質モードや高画質の表示のための映像処理回路を備えることが一般的となっている。このあたりの違いや薄型テレビとの実力差が大きなポイントと言えるだろう。
今回は、JAPANNEXTの「JN-T2820UHD」(直販価格 4万990円)と、日本エイサーの「CB281HKbmjdprx」(実売価格 6万円前後)の2モデルをテストした。
どちらもパネルサイズは28V型で解像度は3840×2160の4K解像度。このくらいサイズなら、自分の部屋で専用に使うパーソナル用テレビとしても候補になるだろう。
映像入力はDisplayPortやDVI、HDMI 2.0入力などを装備し、AV機器との接続にも対応する。
モニターだからこその使える機能として、複数の映像入力を同時に表示するマルチ表示機能がある。製品によっていろいろなものがあり、これは4Kテレビにはない特徴と言える。
一方で、テレビとして使うにあたって一番不便なのは、リモコンがないことだろう。チャンネルの切り替えは外付けチューナーのリモコンを使うとしても、映像入力の切り替えや音声ボリュームの調整、表示モードの切り替えなどはモニターのボタンを直接触って操作する必要がある。
今回は2台のモデルを自宅に持ち込み、HDMIでBDレコーダーなどと直接接続。HD映像はもちろん、4K/60pのアップコンバート映像と4K放送の視聴を試してみた。
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