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2015年の庁内マルウェア感染を機に

長野・上田市、「VMware Horizon Air」でDaaSへ全面移行

2016年05月11日 06時00分更新

文● 川島弘之/TECH.ASCII.jp

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 長野県上田市が、約1800名のすべての市職員が利用する業務環境に、仮想デスクトップサービス(DaaS)「VMware Horizon Air」を導入した。ヴイエムウェアが5月10日、発表した。

庁内マルウェア感染が契機に

 上田市では、2015年6月に庁内ネットワークでマルウェア感染が発覚。その際、さらなる被害を防ぐために、庁内の約1500台の業務端末をインターネット環境から分離した。この処置により、庁内のインターネット接続端末が大幅に制限されたことから、ネットアクセスを必要とする業務の効率が低下。環境改善に向けて早急な対応が必要になっていたという。

 併せて、マイナンバー制度の施行や各種業態で取り沙汰されている個人情報流出を受けて、総務省より地方公共団体に対して、新たな自治体情報セキュリティの抜本的な対策が求められており、庁内環境の整備が課題となっていた。

VMware Horizon Airの決め手

 当初はオンプレミス版のデスクトップ仮想化(VDI)を検討した。しかし、迅速な対応が必要だったため、そぐわなかった。また、これを機にIT資産の最適化やシンプルな運用管理が可能なクライアント環境の構築をめざし、クラウドサービスを検討するようになった。

 Webブラウザの画面転送も検討候補に入る中、市職員がネットを利用して行う業務には、ファイル解凍、ファイルの受け渡し指定、Microsoft Officeの利用など、Webブラウジングに限定されない幅広い業務も含まれていたため、柔軟に運用でき、デスクトップ画面全体を転送できるVMware Horizon Airが選ばれた。

 上田市は、クライアント環境のセキュリティや業務生産性の向上、あるいは市職員約1800人向けに統一された業務環境を短時間で提供することによる、運用管理にかかる工数の大幅削減といった効果を見込んでいる。

 今後は、マイナンバー制度に関連する事務系ネットワークに接続する端末について、オンプレミス型VDIに移行することで、物理端末の増加を抑制することを検討。同時にVDIとネットワーク仮想化プラットフォーム「VMware NSX」のマイクロセグメンテーションを組み合わせ、総務省のセキュリティ要件である業務ごとの環境分離も進めていく予定。

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