フェンダー取締役モデル「THE EDGE STRAT」
外観は黒いボディーにミントグリーンのピックガード、そしてメイプルネック。細かく仕様を見ていくと、バリバリのプレイヤーズモデルであることがわかります。
現在、フェンダーは多額の負債を抱えていると言われ、企業イメージを刷新し、経営を見なおしている最中と聞きます。2014年には、Yahoo MusicやDASHBOXなど、音楽配信プラットフォームに関わってきたボブ・ロバック氏をCEOに迎え、またその直後に、U2のジ・エッジとボノも取締役として迎えています。
昨年は永らく日本の代理店だった山野楽器、および「フェンダー・ジャパン」を製造していた神田商会との契約を終え、日本法人としてフェンダーミュージック株式会社を設立しました。うるさい日本の顧客のニーズをフィードバックし、フェンダーの品質とブランド力を維持してきたのは代理店の努力のおかげ、なんてことも言われてきましたが、新体制になってどうなるのか。
そこに取締役モデル、THE EDGE STRATの登場です。自分の会社の偉い人が使うモデルとあっては、ファクトリーのみなさんも気合が入るでしょう。取締役としても、このモデルをガンガン使い倒していくはずです。それが一番の宣伝になるはずだから。
ボディーはアルダー、ネックはモダンCシェイプで、ワンピースの柾目メイプル。ネック裏はサテン仕上げで、表にはミディアムジャンボフレットが21本打ってあります。画像を見る限りペグはダイヤル式のロックタイプのようで、2点支持式のトレモロユニットと合わせて、チューニングの安定性を狙っているようです。ネックのジョイント部分にはヒールカットが入って、ハイポジションのアクセスも容易なはず。ピックアップはブリッジ側がパワーの有りそうなディマジオのFS-1、センターとフロントはフラットポールピースのカスタム仕様。
フェンダーのウェブによれば、これで締めて30万円(税抜)。ううむ、直営になって安くなるのかと思いきや。ちなみにUSの販売店Sweetwaterの価格は$1799.99です。日本の販売店がどのような価格を付けるのかはわかりませんが、もうちょっとがんばっていただけたらなと。
ところでジ・エッジと言えば、ギブソンのエクスプローラーというイメージも強いですが、さすがにあちらからは出ないでしょうねえ。ともかく改革がうまくいくことを祈っております。