ハイエンド/エントリー製品を同時投入、VDIや仮想化基盤もターゲット領域としてカバー
エントリーモデルも、ヴァイオリンがオールフラッシュ製品強化
2016年02月04日 06時00分更新
ヴァイオリン・メモリーは2月4日、同社のオールフラッシュストレージ「Flash Storage Platform(FSP)7000シリーズ」で、新たにハイエンドモデルとエントリーモデルの2機種を追加した。1月から日本法人代表取締役社長を務める遠井雅和氏は、オールフラッシュのカバー領域拡大が同社の国内ビジネス戦略にもたらす影響を語った。
オールフラッシュストレージの専業ベンダーであるヴァイオリン・メモリーでは、これまで旧世代OS搭載の「FSP 6000シリーズ」と、新世代OS(Concerto OS 7)搭載でエンタープライズストレージ機能を備えたプライマリストレージ向けモデル「FSP 7300」(関連記事)をラインアップしていた。
今回はこのラインアップに、新たに“パフォーマンスモデル”のFSP 7600と、高いコストパフォーマンスを目的とした“キャパシティモデル”のFSP 7250を投入した。
FSP 7600は110万IOPS、最小150マイクロ秒という極小レイテンシを実現するパフォーマンスモデル。同時に、3Uサイズで最大物理容量が140TBという高い容量密度も備えている。
一方、エントリーモデルのFSP 7250は、容量単価を抑えることを目的として、データ削減機能(重複排除/圧縮処理など)を常時適用することが特徴。最大25万IOPSで、最大物理容量は26TB(実効容量約85TB)。同モデルの国内販売価格は発表されていないが、米国では「ストリートプライスで9万2000ドル(およそ1100万円程度)から」(同社システムエンジニア本部長 森山輝彦氏)だという。
今回の2モデルが追加されたことで、FSP 7000シリーズという同一のプラットフォームでTier0からTier1、Tier2までのストレージ層をカバーできるようになった。
さらに、どのモデルも同じOSや管理インタフェースを搭載しており、非同期レプリケーションやスナップショット、重複排除/圧縮などのエンタープライズデータサービスを利用できる(モデルにより一部異なる)。複数台のFSPストレージを統合する「FSP 7700シリーズ」(関連記事)への組み込みも可能で、異なるモデルを混載してオールフラッシュストレージを階層化することもできる。
各モデルとも、従来と同様に“Pay-As-You-Grow”の容量追加型料金体系も採用している。これは従量制のライセンス課金モデルで、容量追加が必要になった段階で追加ライセンスを購入することにより、システムを停止することなく容量の拡張が可能になる仕組み。