自社ファイバ網による高品質なメトロEthernet、日本に次ぎアジア2地域目
Colt、シンガポールでも「etherXEN」通信サービス提供開始
2016年01月18日 10時00分更新
Coltテクノロジーサービス(旧KVH)は1月18日、新たにシンガポールで自社ファイバネットワークを展開し、SDNベースの超低遅延/高品質なEthernetサービス「etherXEN SG」の提供を開始した。日本を除くアジア地域での提供は初めて。欧州を含め、これでetherXENの提供エリアは合計48となった。
etherXENは、グローバル展開する金融機関や大規模企業をターゲットとした、超低遅延/高品質なメトロエリア(都市部)特化型イーサネットサービス。回線敷設および運用をColtがエンド・トゥ・エンドで提供するのが大きな特徴。すでに日本では2014年に提供を開始しており、関東首都圏および大阪エリアでサービスを展開している(関連記事)。
etherXENでは、サービス高品質化のために、バックボーンの冗長化や提供帯域保証、MEF CE 2.0準拠のネットワーク機器による構成などを行っている。SLAには「可用性99.99%」だけでなく納期保証やMTTR(平均復旧時間)、パケットロスの保証などを含めることも可能だ。
Coltでは今回、シンガポールにおけるFBOライセンス(自前設備を所有する通信事業者、Facilities Based Operator)を取得し、同国内にetherXENサービスを拡大する。これにより、欧州や日本の主要都市とシンガポールを結ぶ超低遅延なグローバルネットワークが利用できる(東京を経由しない、ロンドン~シンガポール間の大容量直通ルートも今後開設予定)。
今回、シンガポールで展開するサービスメニューは、帯域保証型または帯域バースト型の「etherXEN SGプライベートライン」、帯域共用(ベストエフォート)型の「etherXEN SGプライベートライン(共用型)」、顧客拠点とAWSシンガポールリージョンのVPCとを接続する「etherXEN SG for AWS」の3つ。なおプライベートラインサービスでは、ポイント-マルチポイント接続にも対応している。
Coltでは「今後も継続的にアジア市場にビジネス投資を行っていく」と述べており、アジア地域への拡大を図る欧州の金融機関、グローバル展開する日系企業などへの販売を進めていく。また、etherXEN SGにおいても、ポータルからのサービスプロビジョニングや帯域変更、パフォーマンス解析、北米地域などの他事業者との相互接続といったサービス強化を継続していく方針だ。