すべての企業は、ビジネスモデルを再構築しなくてはならない
一方、Salesforce World Tour Tokyo 2015の基調講演では、セールスフォース・ドットコムの小出伸一会長兼CEOが、今年、日本法人が創業15周年を迎えたことに触れながら、「セールスフォース・ドットコムは、みなさんの声によって成長してきた会社であり、これまでと同様に、製品、サービスに対して忌憚のない意見をいただきたい。そして、今後、15年、30年、50年と、お客様のビジネスに貢献する企業であり続けたい」と述べた。
また、米セールスフォース・ドットコムのキース・ブロック社長兼副会長が、「顧客の時代へ(the Age of the Customer)」をテーマに講演。「すべての企業は、ビジネスモデルを再構築しなくてはならない時期に来ている。いま、政府、民間企業がやらなくてはならないのは、新しいカタチで顧客とつながることである」としながら、「顧客の時代において、一番大切なのは『カスタマーカンパニー』になること。日本は世界で最も顧客のことを重視する国である。日本がカスタマーカンパニーの模範になる」などと述べた。そして、「日本は重要な市場であり、最高のパートナーがいる。今後も日本市場に投資を続けていきたいと考えている」と、今後も継続的な投資にコミットしてみせた。
米セールスフォース・ドットコムは、米フォーブス誌において、世界で最もイノベーティブな企業に、2011年から5年連続で選ばれるなど、企業経営の先進性は高く評価されている。
ブロック社長兼副会長は、「当社は、皆様に信じていただける企業となった。インスピレーションを生み、動機づけを行ない、ユニークな新たな方向性を提案し、顧客の時代へと誘うことができるようになった」と、設立以来の16年、日本に進出して15年で、セールスフォース・ドットコムが得たポジションを示してみせる。
今回のSalesforce World Tour Tokyo 2015では、事前登録者が1万4000人以上、オンラインを通じて30万人が参加。「具体的な先進事例を通じて、『IoC(Internet of Customers): 顧客のインターネット』を実現するためのアイデアやインスピレーションを提供するイベントになった」とする。 同イベントでは、期間中に55のセッションが用意され、クラウドを活用した様々な先進事例と、イノベーションの成果が示された。
「顧客の時代において、顧客とどうつながるべきか、ということを、このイベントを通じてお伝えしたい」とする狙いが達成されたイベントになったようだ。
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