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自作PCマニアが小型PC「LIVA Core」を魔改造! 第3回

ASCII.jp塾名物油風呂? LIVA Coreも油に沈めてみた

2015年12月13日 11時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax) 編集●北村/ASCII.jp

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しっかりと冷えて長時間負荷テストもクリア

検証は深夜から早朝にかけて実行した。人気のない編集部だと室温キープが楽だったからだ。朝日が眩しかった

 さて。無事に油没が終わったので、負荷チェックだ。手始めにOCCT 4.4.1を8時間連続でテストすることにした。これもCompute Stickの際に、8時間ほどで温度が安定することが分かっているためだ。

 下記グラフを見てもわかるように、室温24度に対して44度付近で安定している。分厚いガラスではないので、暖まった油の熱は、ガラス越しで放熱できているようだ。

 夏場になると外気温の影響を受けてしまうわけだが、そのときは扇風機などで対応するのがいいだろうか。

OCCT 4.4.1で負荷をかけて長時間運用に問題がないかを見る

OCCT 4.4.1の結果。CPU #0を見ると、クロックはほぼ安定しているが、急激に落ちる瞬間が連続している

Busを見ても同様だが、これはCore M-5Y10cの挙動なのだろうか

温度変化を見ると、4時間かけて44度付近まで上昇し、以降はテスト終了まで44度付近をうろうろとしていた

左はOCCT 4.4.1開始直後、右は8時間経過した状態。自然対流でうまく温度を逃がせているようだ

 結果からすると、油のつぎ足しは不要でCore M-5Y10cの場合は、2600gの油があれば問題なく冷えるというわけだ。

 次はデフォルトの状態で気になった要素があったので、そのテストをしていく。LIVA Coreの電源オプションは初期状態では「バランス」に設定されているが、「高パフォーマンス」も設定できる。

電源オプションを「高パフォーマンス」に変更すると、Intel Graphics Power PlanはMaximum Performanceになる

 油没前に高パフォーマンスに変更して「ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク」を回してみたところ、熱負けしていうようなカクツキが目立ったので、それが解消できるのではないだろうか。

スコアは1527。熱負けと思われるもたつきも解消された

 検証してみたところスコアーは1527と、バランスから100ほどアップ。熱負けと思われるもたつきも解消された。といっても、遊べるレベルではないのだが。また、CPU温度自体はとくに変化ナシだった。

 デフォルトの状態でも艦これは、デスクトップPCと変わらずサクサクと動作していたが、油没状態でももちろんサクサク。長時間プレイするのであれば、CPU温度の上昇幅が低い油没のほうがいい。

CrystalDiskMark 5.0.3 x64のスコアにも変化があった。左がデフォルト、右が油没の状態だ。Seq Read、4K Read/Writeのスコアが上昇している。誤差範囲とは思えない上昇幅なので、コントローラーがよく冷却されたからと見るべきだろう

 デフォルトの65~70度近い温度からすると、良好すぎる結果になった。今回も比較的ローコストで油没させることができたので、興味がある人はトライしてみるといいだろう。

 もちろん、素の状態でも筐体温度はホットだが、熱負けせずに動作するため、快適だ。それでも温度が気になり、かつ静音性を確保したいのであれば、やはり油没/液没が最適解といえるだろう。

 チェックしてきたように、油であれば2600gで済み、水槽もコンパクトなものでよく、ローコストで実現できるほか、トルクのあるファンを沈めて強制循環させてみるといった遊びも可能だ。冬休みのトライアルとして、油没を楽しんでみてほしい。

気がついたら3台目となった油没シリーズ。次はNUCかAPUかしら?

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