長～く使える極上のPCケース2015 第3回

長～く使える極上のPCケース2015【Antec/Fractal Design編】

強化ガラス製のサイドパネルはケース内部が見える側（ケース右側面）だけでなく、マザーボード側（ケース左側面）にもあり、計4枚が盛り込まれている。軽くスモークがかかっており内部を光らせない場合は落ち着いた風合いだ

シャーシ内部をエリア別にマザーボードチャンバー（左上）、PSUチャンバー（左下）、HDDチャンバー（右）に分割した「トリプルチャンバー」構成を採用する。エリアを分割することでパーツ配置をまとめるとともに、各チャンバーを通るエアフローを最適化する目的がある

HDDチャンバーはHDDを固定する3.5シャドウベイが占める。ベイが垂直方向に2個ずつ、縦に3段あるケージ配置で、最大6台の3.5インチHDDが搭載できる。HDDはシリコン製のトレイに乗せて搭載するのでネジ不要でサクサク固定できる

一般的なPCケースでは3.5インチシャドウベイの冷却をケース前面ファンが担うが、本製品にはケース前面パネルの裏側に冷却ファンが存在しない。HDDチャンバー部の冷却には専用の底面ファンが用意され、HDDチャンバーを上下に抜けるエアフローでHDDを冷やす。このフィルターはHDDチャンバーのエアフロー用の防塵メッシュだ

一般的な前面ファンに相当する冷却ファンはマザーボードチャンバーとHDDチャンバーの境界上に設置される。この3連120mmファンはケース側面のスリットからフレッシュエアを吸入しており、HDDチャンバーの熱気を吸い出すことはない（チャンバー間は物理的なシャーシで仕切られている）。全長360mmのラジエーター用ブラケットも用意されている

マザーボードチャンバー上部には140mm×2の冷却ファンが標準搭載される。固定ブラケットを変更して全長280mmのラジエーター搭載も可能だ

ケース下部は電源ユニットが収まるPSUチャンバーとなる

PSUチャンバーの前方には2.5インチシャドウベイを搭載する

電源スイッチは極小の目立たないタイプを採用し、USBポートはすべて3.0対応。電源スイッチ周辺のメッシュはHDDチャンバーへエアを引き入れる穴だ

　本製品の本質はトリプルチャンバー構成によるエアフローの完全分業化、強力な冷却能力を実現した部分であり、強化ガラスのサイドパネルは決してメインとなるパーツではない。

　でもここまで考えぬかれたフルタワーケースで自作PCを組むなら見た目にもこだわらずにはいられない。カッコイイケースで見た目も性能も最高のハイエンドPCを構築するしかない、そんな気持ちで購入したい至高の一品だ。

【関連サイト】

• Antec

【機材協力】

• リンクスインターナショナル

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