Samsung SSD 950 PROは、やはり劇速2500MB/秒超だった!
コンシューマー向けSSDとして初となる、NVM Expressに対応するM.2 SSD「Samsung SSD 950 PRO」。9月に韓国ソウルで開催された「2015 Samsung SSD Global Summit」において発表された最新SSDで、北米などでは11月上旬より販売を開始。
そして日本でも、11月下旬より発売されることとなった。すでに512GB版はレビューしているが、今回は256GB版と比較する機会に恵まれたので、改めてその実力をチェックしていこう。
256GBと512GBの2モデルを用意
Samsung SSD 950 PRO(以下、950 PRO)は、Samsungのコンシューマー向けSSDとして初となる、NVM Express(NVMe)対応のM.2 SSDだ。
接続インターフェイスはPCI Express Gen3 x4に対応しており、従来までのSATA SSDに比べて圧倒的なアクセス速度を実現する点が特徴となっている。
950 PROの主なスペックは下表にまとめたとおりで、容量512GBの「MZ-V5P512」と、容量256GBの「MZ-V5P256」の2製品が用意される。コントローラーは、トリプルコアコントローラーの「UBX」を採用し、キャッシュメモリーはどちらも512MB。
アクセス速度は512GBモデルのほうがやや高速で、シーケンシャル速度はリードが2500MB/Sec、ライトが1500MB/Secと、SATA SSDに比べて圧倒的な速度を実現。
256GBモデルのシーケンシャル速度は、リードが2200MB/Sec、ライトが900MB/Secとやや低下するものの、こちらもSATA SSDを大きく凌駕する速度となっている。また、NVMe対応ということで、ランダムアクセス性能の高さも大きな特徴だ。
Samsungのコンシューマー向けハイエンドSSDは、伝統的にカラーはブラックを採用しているが、950 PROもブラックの基板を採用するなど、その伝統を受け継いでいる。
SSD 950 PROシリーズ スペック表 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|
型番 | MZ-V5P256BW | MZ-V5P512BW | ||||
容量 | 256GB | 512GB | ||||
フォームファクター | M.2 Type 2280 | |||||
接続インターフェース | PCI Express Gen3 x4 | |||||
接続プロトコル | MNVMe 1.1 | |||||
NANDフラッシュタイプ | Samsung 第2世代V-NAND MLC | |||||
コントローラー | Samsung UBX | |||||
キャッシュ | 512MB LP DDR3 | |||||
TRIM | ○ | |||||
S.M.A.R.T | ○ | |||||
暗号化 | 256bit AES、TCG/Opal V.2、Encrypted Drive | |||||
シーケンシャルリード | 2200MB/s | 2500MB/s | ||||
シーケンシャルライト | 900MB/s | 1500MB/s | ||||
4Kランダムリード(4KB/QD1) | 1万1000 IOPS | 1万2000 IOPS | ||||
4Kランダムライト(4KB/QD1) | 4万3000 IOPS | 4万3000 IOPS | ||||
4Kランダムリード(4KB/QD32) | 27万 IOPS | 30万 IOPS | ||||
4Kランダムライト(4KB/QD32) | 8万5000 IOPS | 11万 IOPS | ||||
消費電力 | 平均5.7W、最大7.0W アイドル時70mW DEVSLP時2.5mW |
平均5.1W、最大6.4W アイドル時70mW DEVSLP時2.5mW |
||||
MTBF | 150万時間 | 150万時間 | ||||
TBW | 200TBW | 400TBW | ||||
製品保証 | 5年間 | 5年間 | ||||
想定売価 | 3万4000円前後 | 5万8000円前後 |
512GB、256GBモデルとも
NANDフラッシュメモリーチップは2個搭載
950 PROの基板上には、コントローラーの「UBX」チップと、キャッシュ用のLP DDR3メモリーチップ、そしてNANDフラッシュメモリーチップが搭載されている。
今回試用したのは、製品版相当の512GBモデルと、9月の2015 Samsung SSD Global Summitで配布された256GBの評価機で、チップ部分に貼られているステッカーのデザインがやや異なっていた。
製品版相当の256GBモデルは試用できなかったが、おそらく今回試用した512GBモデルと同等のデザインで販売されるものと思われる。
コントローラーは、双方ともUBXを採用しており、チップ型番は双方とも「S4LN058A01-8030」だった。また、キャッシュメモリーも双方とも512MBのLP DDR3を搭載しており、チップの型番も「K4E4E32」と同一だった。
それに対し、NANDフラッシュメモリーチップは、512GBモデルが「K9UMGY8SCA」、256GBモデルが「K9PKGY8S7A」だった。NANDには、MLC方式の3次元NAND「V-NAND」を採用しており、どちらもNANDフラッシュメモリーは2チップずつ搭載のため、512GBモデルでは1チップで256GB、256GBモデルでは1チップで128GBの容量となる。
なお、950 PROが採用するV-NANDは第2世代となるが、来年には第3世代のV-NANDに切り替わり、容量も1TBモデルが追加される予定となっている。
※お詫びと訂正:記事初出時、スペック表の価格に誤りがありました。記事を訂正してお詫びします。(2015年11月21日)
(→次ページヘ続く 「512、256GBモデルとも公称を上回る速度を記録」)
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