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柳谷智宣の「真似したくなるPC活用術」 第208回

海底で仕事する時のビジュアルメモに最適なコンパクトデジカメを活用する技

2015年11月07日 12時00分更新

文● 柳谷智宣

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「AW130」なら水深30mでも、カメラそのままで撮影できる!

 ちょっと深いところまで潜って撮影する場合は、生活防水のカメラでは無理。あくまで真水においてだがIPX8以上に対応する防水機能が必要だ。とはいえ、カメラをハウジングに入れて潜るのは、かさばりすぎて面倒。ちょっとしたビジュアルメモを取るだけなら、コンデジで済ませたい。今回は、そんなニーズにぴったりと言える、ニコンのタフネスデジカメ「COOLPIX AW130」(以下AW130)を活用する技を紹介する。

コンパクトカメラ単体で30m防水は使いやすい!

 海外でダイビングする際に写真を撮りたいので、4年前にニコンの「COOLPIX AW100」を購入した。水深10mまでのところで60分までの撮影が可能。体験ダイビングで遊ぶ分には今まで問題なく活躍してくれた。

 最近、海底熟成庫にウイスキーを出し入れする仕事が増えてきて、その作業をメモするのにデジカメが欲しくなった。そこで「AW100」を持って行った。もちろん、作業場は水深10mを大きく超えたところだ。購入してから4年間1度もパッキンを替えるどころか掃除もしていないので、「AW100」が壊れるのも覚悟のうえだったが、問題なく撮影できた。ハワイや沖縄、伊豆などでは20メートル近いところもクリアし、さすがニコンと感心しきりだ。

この4年間活躍してくれた「AW100」。防水性能は水深10mまで

10月中旬に沖縄で撮影したニモ

 とは言え、いつまでも「AW100」に頼るわけにもいかない。そこで今年2月に発売された最新モデルの「AW130」をお借りしてみた。2013年に発売されたAW110と2014年に発売されたAW120は水深18mだったが、「AW130」はなんと水深30mまでOKとのこと。アドバンスライセンスの最大深度まで、カメラ単体で潜れるのは素晴らしい。

 通常の防水デジカメは10~15mくらいの防水性能で、さらにハウジングに入れて利用することが多い。万一ハウジングに浸水しても即故障とならない、というわけだ。しかし、ハウジングに入れたカメラはかさばるのがネック。その点、AW130はコンパクトなので、BCジャケットのポケットに入れておけるのが便利なのだ。

 AW130のサイズは約幅110.4×奥行き66.0×高さ26.8mm、重量は221gと軽量コンパクト。カラーはオレンジとカムフラージュグリーン、ブルーの3色。AW100のときはナチュラルホワイトもあったのだが、外されたらしい。本当はブルーが海には合うのだが、AW100と見分けるためにオレンジをお借りした。

「AW130」のオレンジカラー。実売価格は3万2000円前後

「AW100」と並べてみたサイズはほぼ同じ、重量は43g重くなっている

上面には電源ボタンとシャッターボタンを備える。グローブ越しでも問題なく操作できる

右側面のロックを開くと、SDメモリーカードや電池のスロットとmicroUSB端子にアクセスできる

左側面には、地図ボタンやWi-Fiボタン、アクションボタンとスピーカーを搭載する

背面の写真。右側の操作ボタンは総じて、小さい。水中でグローブをしていると微妙に操作しづらかった

メニューを押すと設定画面が開く

 レンズは広角24mmから望遠120mm相当で、開放F値は2.8。レンズ1cmまでのマクロ撮影もできるので、イソギンチャクなどにもぎりぎりまで接近できる。GPSに加えて、ロシア版GPSのGLONASSや日本版GPSのQZSSにも対応し、高精度な撮影位置情報を記録できる。また、高度計や水深計を搭載し、気圧や水圧を表示することもできる。

レンズ前1cmまでのマクロ撮影が可能

GPSで撮影場所を写真に埋め込むことができる

水深を計測し、記録することができる

次ページでは、「まずは伊豆での仕事に同行させてみる

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