5.5~5.7型という大画面の夏スマホを比較しているスマホ定点観測。秋冬モデルの発売も迫っているが、スペック的には大きな差は無く、もし価格が安くなるなら狙い目だ。今回はスピードチェック。いつものテストだけでなく、要望が多かったベンチマークアプリの比較も追加。スペックだけでは分からない実力を探ってみよう!
スーパーカケホで安かったisai vivid
AQUOSの2機種はスペックなら互角……なのか?
比較しているのはドコモ「AQUOS ZETA SH-03G」(5.5型)、au「isai vivid LGV32」(5.5型)、ソフトバンク「AQUOS Xx」(5.7型)。大画面の割に見た目はスマートという3機種で、主なスペックと機能は以下のとおりとなる。
ドコモ 「AQUOS ZETA SH-03G」 |
au 「isai vivid LGV32」 |
ソフトバンク 「AQUOS Xx」 |
|
---|---|---|---|
メーカー | シャープ | LG | シャープ |
本体サイズ | 約76×141×8.3mm | 約76×150×10.3mm | 約79×146×8.7mm |
重量 | 約150g | 約150g | 約168g |
画面サイズ | 5.5型 | 5.5型 | 5.7型 |
画面解像度 | 1080×1920ドット | 1440×2560ドット | 1080×1920ドット |
OS | Android 5.0.2 | Android 5.1 | Android 5.0.2 |
CPU |
オクタコア 2.0GHz+1.5GHz |
ヘキサコア 2.1GHz×2 +1.4GHz×4 |
オクタコア 2.0GHz+1.5GHz |
ROM/RAM | 32GB/3GB | 32GB/3GB | 32GB/3GB |
メモリーカード | microSDXC(128GB) | microSDXC(128GB) | microSDXC(128GB) |
下り最大通信速度 | 225Mbps | 225Mbps | 187.5Mbps |
4G対応周波数帯 |
2GHz、1.7GHz、 1.5GHz、800MHz、 700MHz |
2GHz、1.7GHz、 800MHz、700MHz、 2.5GHz(WiMAX 2+) |
2GHz、1.7GHz、 900MHz、2.5GHz(AXGP) |
キャリアアグリゲーション | ○ | ○ | ○ |
VoLTE | ○ | ○ | ○ |
連続通話時間 | 1230分 | 1300分 | 1300分 |
無線LAN |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
IEEE802.11ac (2.4/5GHz対応) |
テザリング | ○ | ○ | ○ |
カメラ画素数 | 1310万画素 | 1600万画素 | 1310万画素 |
インカメラ | 210万画素 | 210万画素 | 210万画素 |
防水/防塵 |
IPX5/IPX7/ × |
IPX5/IPX7/ IP6X |
IPX5/IPX7/ × |
ワンセグ連続視聴 | 8時間10分 | 5時間50分 | 9時間 |
フルセグ連続視聴 | 6時間 | 5時間10分 | 6時間 |
FeliCa | ○ | ○ | ○ |
赤外線通信 | × | × | × |
NFC | ○ | ○ | ○ |
Bluetooth | 4.1 | 4.1 | 4.1 |
MHL(HDMI) | × | × | × |
Miracast | ○ | ○ | ○ |
SIM形状 | nanoSIM | nanoSIM | nanoSIM |
バッテリー容量 | 3000mAh | 3000mAh | 3000mAh |
Qi | × | × | × |
カラバリ | Red、Black、White | シャンパン、ホワイト、ブラック | アンバーブラック、ホワイト、レッド |
このスペックと料金比較でisai vividをまず1勝としている。3機種とも主要キャリアの端末ということでスペックが高く、どれを勝ちとしても良かったが、料金では新たに始まったスーパーカケホが安価なこともあって、isai vividがまず1勝となっている。
今回からはスペックだけならほぼ互角に見える3機種をさまざまなな角度から比較していく。まずは新たに加えたベンチマークアプリ2本によるテストから。
isai vividのスコア強し!
グラフィックならAQUOS Xxにお任せ!?
ベンチマークテストはAndroidでは代表的なアプリである「AnTuTu Benchmark」と「3DMark」を使用。それぞれ同時に3回計測し、そのなかから最高値を掲載している。なお3DMarkは「SlingShot」をインストールしたうえで計測した。
まずはAnTuTuの結果から。
AQUOS ZETA | isai vivid | AQUOS Xx | |
---|---|---|---|
AnTuTu(最高値) | 32938 | 46137 | 29223 |
isai vividの圧勝である。CPUのコア数だけなら6コア(ヘキサコア)と少ないのだが、トータルスコアを含め、UX(マルチタスク/Dalvik)、CPU(整数演算~Single-thread float-point)、RAM、ストレージとデータベースの読み書きといった処理スコアでことごとく、8コア(オクタコア)のSnapdragon 810を搭載するAQUOSの2機種を上回った。
唯一の黒星は3Dグラフィックスのスコアで、AQUOS Xxに敗れた。これはisai vividが解像度の高いWQHDのディスプレーを搭載していることが考えられる。
一方のAQUOS 2機種だけを比較すれば、ほぼAQUOS ZETAのスコアがリードしている。AQUOS Xxは2Dと3Dのグラフィックススコアで勝っただけだ。
続いては3Dmarkの結果。
AQUOS ZETA | isai vivid | AQUOS Xx | |
---|---|---|---|
3Dmark(最高値) | 743 | 509 | 896 |
3DmarkはグラフィックスとCPU(Physics)のスコアを示している。これはトータルスコアでAQUOS Xxの勝ち。グラフィックのテスト項目でも3機種中1位だ。
逆にグラフィックスのスコアは悪いものの、CPU関連のテストではisai vividの勝ち。もともと3Dmarkはグラフィックスの処理能力を測ることで定評のあるベンチマークということもあって、AQUOS Xxの評価が上となっているようだ。AQUOS ZETAは常に2位という展開だった。
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